水草オタクの水草がたり.

水草を探して調べるブログです.素人ながら頑張ります.

ビックリ!ドッキリ?世界の珍妙水草シリーズ

乾燥しても復活する水草,Lindernia intrepidus (Chamaegigas intrepidus)

今回は世界の水草の中でも驚異的な植物,乾燥からよみがえる水草を紹介します. Lindernia intrepidus(=Chamaegigas intrepidus)とは? L. intrepidusの栽培観察記録 どうやって耐えているのか? Lindernia intrepidus(=Chamaegigas intrepidus)とは? ナミ…

輪生するラヌンクルス,Ranunculus polyphyllus

今回の変な水草はキンポウゲ科の,Ranunculus polyphyllusです.www.plantillustrations.org 一目見て異常性がわかる事でしょう. 本種は浅い貧栄養の水中に生育し,水中ではヒドロトリックスのものに似たきわめて細い水中葉を輪生させながら成長します.水…

Hyptis laciniataおぼえがき.

アクアフルールからの新着有茎草,Hyptis laciniataについてのおぼえがきです. ラテン語や英語から素人が人力翻訳してさらに編集して小さくまとめているので,いつものように誤訳などあるかもしれないです.よろしく.正確な情報を得たい方は原典に当たって…

幻の水草,Hygrophila limnophiloides

www.gbif.org 写真や図がホロタイプしか見当たらない…まさにその姿すら幻の水草です. アンゴラに分布する極めて葉の細かいハイグロフィラです. 対性で茎は水中を這うように伸び,細かく分岐した長さ2.5㎝の葉をつけます.水面から水面を突き抜けた短い枝が…

Hygrophila mediatrix 羽状複葉のハイグロフィラ

アフリカにはまだ見ぬ水草がまだまだある. 今回紹介するのはアフリカ産のやばいハイグロフィラだ. powo.science.kew.org 本種は水草である. 水中葉と水上葉の区別は明白で,水中葉はタヌキモ科のものをほうふつとさせるような,きわめて細かい二重~三重…

ケヤリソウ類に関してのメモ ①セタケウムとインターメディウム

古参の方ならエリオカウロン セタケウムとインターメディウムの名を知っているのではないだろうか?両者の関係性についてAnsari& Balakrishnan, 2009がまとめていたので紹介する. E. setaceumを記載したのはご存じLinnaeusことリンネである. www.biodivers…

Utricularia neottioides カワゴケソウに魂を売ったばかりか食虫すらやめてしまったミミカキグサ

前回も物凄かったですが,今回はそれを超えるナニコレ珍水草. ウトリクラリアというものがタヌキモなんだかミミカキグサなんだかはまあさておき,どちらにせよ食虫植物です.このグループはまさに「水のあるところならどこでも」進出し,小さいものはタンク…

Rotala repens カワゴケソウに魂を売ったロタラ

botany.cz 激流の中,岩に活着する沈水性ロタラ,Rotala repensです.その生態はカワゴケソウ科のものにきわめてよく似ており,雨季に激流や滝の最も流れの強い部分に繁茂し,水位が下がると花茎を水面に出して開花します.カワゴケソウ科と同じく流れに依存…

沈水型センダングサ,Bidens beckii

thephotonaturalist.com ビックリしますよね.キクモそっくりな植物から大輪のキク科の花. www.minnesotawildflowers.info 今回はこのBidens beckiiについて述べていこうと思います. Bidens beckiiはこのなりで「センダングサ」です.日本で見かけるセンダ…

リトレラ ウニフローラのはなし.なぜ水中で多肉植物になるのか?

リトレラ・ウニフローラもまた先に紹介したウォーター・ロベリアと同じく北米とヨーロッパの貧栄養湖に生育する両生植物です. 分類的にはオオバコに極めて近縁で,水生オオバコと言っても過言ではありません.こうした地域に生育する水草は栽培が難しいもの…

ウォーター・ロベリアLobelia dortmanna

変な水草シリーズ,今回は北米およびヨーロッパの貧栄養湖に分布する両生植物,ウォーター・ロベリア Lobelia dortomannaを紹介しようと思います. www.centralcoastbiodiversity.org こうした水域の水草は独特の形態をしたものが多く,しかも互いによく似た…

ランナーを出すホシクサ,Eriocaulon africanum

ギニアンスタープラント・ナローの情報が不足しすぎています. ミクリのようなホシクサ?で,ランナーを出すくらいしか情報がありません. さて,よく言われる「ホシクサはランナーを出さないからギニアンナローはホシクサじゃないんじゃないか」 ということ…

カワゴケソウの一種 Indotristicha ramosissima

Indotristicha ramosissima 今回の水草の中で最も衝撃的であったものです,佐々木氏のカワゴケソウ,Indotristicha ramosissima. カワゴケソウというもの自体が最も奇妙な水草です.この水草は常軌を逸している.まあそのことは少し調べてもらえばすぐわか…

Bacopa reflexa/Benjaminia reflexa~生きてたどり着けない真のミリオフィラムもどき~

バコパ ミリオフィロイデスというのがあるじゃないですか.名前からしてミリオフィラムもどきってやつです. しかし,あれのミリオフィラム度低くないですか?もっとミリオフィラムっぽいものを見たいですよね?あんなん,リスノシッポ型バコパですよ.Hippu…

Xyris aquatica~ソーシャルフェザーダスターを紅にしたようなヤツ~

トウエンソウ科という耳慣れない科があります. 台湾の桃園県からついた名です.アヤメ状の葉から花茎をのばし,少しホシクサ科のものにも似た頭花から黄色ベースの虫媒花を咲かせます.珍妙な植物ですが,熱帯では割とありふれたグループといえます. その…

Eriocaulon spongiola~ゾステレアになりたかった(?)ホシクサ~

珍妙水草シリーズ,今回はEriocaulon spongiolaを紹介します. www.plantillustrations.org コロンビアのバウペス州,アパポリス川やベネズエラに生息する珍妙な流水性沈水有茎ホシクサです.この種も情報が少なく,原記載に頼るほかありませんでした. ホシ…

Eriocaulon huanchacanum~激流適応型ケヤリソウ的なもの~

世界の珍妙水草シリーズ,久しぶりの投稿となります. 今回紹介するのは,Eriocaulon huanchacanum. plantillustrations.org HensoldによってボリビアのNoel Kempff Mercado 国立公園から2004年に記載された,渓流性かつ沈水性の有茎ホシクサです. ホシク…

リトレラ ウニフローラ

寒さにめっちゃ強い異形の水生オオバコです.屋外のメダカ鉢で真冬に青々としているくらいには寒さに強く,この性質を生かした運用ができれば価値ある一株になるでしょう. www.shopping-charm.jp 流通名 リトレラ ユニフローラ 別名・略称 リトレラ ウニフ…

ピグミーチェーンサジタリアと,ヒメウキオモダカと,ヒメウリカワについて.

基本的にレビューが多い=人気ととらえてこの記事を書いています. でもピグミーチェーンサジタリアってそんなに人気なのかなあ…? www.shopping-charm.jp 流通名 ピグミーチェーンサジタリア 別名・略称 ヒメウリカワ,アメリカウリカワ 学名 Sagittaria su…

”エグレリア・マナカプル”はエレオカリス・エグレリオイデス Eleocharis eglerioidesだったりしないだろうか?

今回の案件は「エグレリアってエグレリアなの?」案件です. 私は”エグレリア・マナカプル”やラジアルヘアーグラスが大好きで仕方がない,好きな水草トップ10には入れるくらい好きなので,まあ暇をみつけてなんかしら情報ないのかと調べるわけです. で...…

ケヤリソウのはなし2 誰でもできる(!?)ケヤリソウの育て方

ケヤリソウ第二弾いきます. 現在ケヤリソウとデカケヤリ,2系統の”ケヤリソウ”を管理していますが,それほど育てるのが難しい水草とは感じていません.それに,同じアラグアイア流域に生息し,サイズだけしか違わないように見えるこの2つのケヤリソウにも…