前回も物凄かったですが,今回はそれを超えるナニコレ珍水草.
ウトリクラリアというものがタヌキモなんだかミミカキグサなんだかはまあさておき,どちらにせよ食虫植物です.このグループはまさに「水のあるところならどこでも」進出し,小さいものはタンクブロメリアに溜まった僅かな水から,大きなものでは湖,そして…カワゴケソウのように激流にも適応した種がいます.
今回はそうしたものの中でも特にやべーやつを紹介.南米に分布するUtricularia neottioidesです.本種は陸生種が水中に入ったものとされており,どちらかというとミミカキグサと呼ばれるべきでしょう.
一応稀に捕虫嚢を作るとする記述もあるものの,殆ど確認されたことがありません.そのためUtricularia oliverianaとともにUtricularia sect. Avesicaria(胞を持たないという意味)に分類され,「食虫しない食虫植物」といえます.岩を這いまわる頑丈なランナーからかぎづめのような仮根を岩に伸ばして活着し,ランナーからはきわめて細い糸状の葉状シュートを伸ばします.”葉”の細さは0.06㎜(60μm)(⁉)で,なんとアオミドロ並みです.カワゴケソウ科と同じく,水位が下がると花茎をのばして開花します.
アフリカにも似たような急流に生育するカワゴケソウ様のミミカキグサ,Utricularia rigidaがいますが,収斂進化の産物のようです.
こんなわけのわからない植物ですが,なんと栽培が成功しております…
まじかよ.
(本記事は書きかけです.続きは以後書きます.)