ただひたすらでかくなっていくばかりで変化がないのであまり写真を撮ってない…ひとまず水槽リセット時に植えなおした写真を。
最近はやりの水草といいますか,一時はコレクターアイテムだったのが一般流通するようになって値段が下がりレイアウトアイテムとして多用されるようになった水草ですね.
個人的には,Eriocaulon dalzelliやEriocaulon fluviatileではないかと思っています.正直咲かないと正体がよくわからないです.インドではなぜか流水性の沈水ホシクサが多様化していて,E. dalzelli, E. fluviatile, E. breviscapum, E. periyarenseなどなど色々います.この中でE. fluviatileは例外的に広域分布です.
少なくともE. breviscapumとE. periyarenseではなさそうです.
ここでソーシャルフェザーダスターとそっくりで全く見分けがつかないものがスリランカからも入荷している点に目を付けました.「インドのホシクサ」だと約100種(数えている間に新種が記載されたりシノニムになったりする…)なのですが,スリランカとなるとたった21種です(Biodiversity of Sri Lankaより 2021年9月閲覧).ここで容疑者を洗ってみるとE. fluviatileが残りました.
うーん,E. fluviatileなのかなあ…と思っていたのですが,この種は葉長さ20㎝ほどです.でも水槽で「本気を出した」ソーシャルフェザーダスターは相当な大きさになりますよね.ちょっと違うような...うちにいる個体も葉長30㎝以上あります.
さて最有力候補のもう片方のE. dalzelliは乾季になると花をつけ,塊茎を作って(⁉)乾季を越すことが知られています.これなら実験で証明できそうです.
ただうーん,いまうちにソーシャルフェザーダスター1つしかないしなあ…と思っている今日この頃です.
おまけ.
ジャパンニードルリーフとして海外で流通している個体群,ソーシャルフェザーダスターだとおもうんだけど.どうなんでしょ.あと海外だとソーシャル抜けて流通しがちですよね.
基本データ
流通名 エリオカウロンspソーシャルフェザーダスター
*類似品 ”スリランカナロー” ”ジャパンニードルリーフ”など
学名 Eriocaulon sp. Probably E. fluviatile or E. dalzelli??
生活形 流水の水中
分布 インド,スリランカ
ショップでの遭遇頻度 やや珍しい
栽培 容易(室内)
屋外栽培は暑さに弱いのか,うまくいっていない.
pH 5〜7
底床 ソイル
適した水深 30㎝以上
CO2添加 必要
栽培は容易です.とけもしないので普通に水草を育てるつもりなら大丈夫です.しかし植え替えにとても弱いので,できるだけ植え替えないように気を付けましょう.植え替える前に浮かせておいて発根させるのも有効です.
またロゼット全般に言えますが,植えたばかりの時期に有茎草が周囲にたくさんあると水がよどむのかそのまま枯れがちです.注意しましょう.
紅藻類やアオミドロ様の糸状藻類に見舞われやすいですが,フライングフォックスの大量投入で対処します.本種は葉が固く食われません.