水草オタクの水草がたり.

水草を探して調べるブログです.素人ながら頑張ります.

ササエビモ Potamogeton nipponicus Makino


タイプ産地の日光では素晴らしいことに中禅寺湖遊覧船の桟橋から群落を真上から眺めることができる。もうこれを観光名所にしていいくらいなのだが、気づいている人は僕くらいかもしれない。

桟橋への立ち入りは自由だが、くれぐれも交通の支障をきたさないように。水深2m程度を好むので岸から見ることは難しい。透明度の高い水中をケルプの森のように水底から立ち上がる姿は圧巻で、水草好きなら一度は見ておくべき光景。運が良ければエゾノヒルムシロも見られる(違いははっきりしないが、結実するものはエゾノヒルムシロとしていいのではないか?)

タイトルは(来年の朝ドラの内容も踏まえ)Potamogeton nipponicus Makinoとしたが、同様の雑種は中国にもあり「日本の水草」ではP. × nitensを採用している。


中禅寺湖では個体数が多い上に、草体が長く波に煽られやすいために切藻が多数漂着する。そのため、手にとって間近で観察することもできる。

他のヒルムシロ類とは水中葉だけで区別可能。

葉がやや丈夫で短め、若干茎を抱くことでエゾノヒルムシロから、葉が半周以上茎を抱くことはないことでヒロハノエビモと区別でき、小型であることでナガバエビモから区別できるが、エゾノヒルムシロやナガバエビモとはきわめてよく似ている。ホソバヒルムシロともよく似るが、葉は細くない。ヒルムシロのように葉柄を持つことは基本的になく、ヒルムシロやオオササエビモなどの葉脈が白く目立つ種と違って葉脈は赤っぽく目立たない。