水槽がどうやっても水草畑になってしまう.
有茎草,しかも日向に生える水草を最も好む私の水槽がすぐ水草であふれかえり,つくだ煮状態になるのは自明である.今はコロナのアウトブレイクで家に縛り付けられているため日々間引きできるが,帰れない日が続くとぎっちりになる.まあ45㎝水槽にデカケヤリとエイクホルニアをぶち込んだりしたら不可避にそうなりますよね(おいw).大きな水草も,いや大きな水草ほど魅力的じゃないですか←危険な発想.小さい水草もいいですけど.
はい.今回はそんなわけで,ガラにもなく新しいレイアウトを考えます.
ドクターフィッシュの泳ぎ人が定期的に入る40度の温泉レイアウト…というのはさておき(ただの露天風呂だそれ)
「水草水槽は魚の飾り台ではない」というのが私の持論です.つまり,そもそも魚をろくに飼えないような環境であっても水草が美しく育てばいいのです.遊泳スペースがなくたって.
現在の流行りは小型水槽です.しかし小型水槽で大きな水草を育てようとしたら,すぐにパンクしてしまいます.しかし…
突き抜けさせてしまえばでかい水草でも収容できます.
30㎝キューブにイネをどんと植える「キューブ稲」をぜひともやってみたいものですね.半分冗談ですが,半分マジです.
浅く水を張った水槽でエイクホルニアアズレアやピンネイト水上葉,フィランサス,アマゾンチドメグサあたりが水面を覆いつくし水中は根で充満,あくまで水上部を楽しむというレイアウトもあっていいと思うのですよ.
それはレイアウトなのか?つくだ煮水槽がもはや水面を突破してしまっただけなのでは?えーっと....
いいんです綺麗に作れれば.詫び草という前例があるじゃないですか.
詫び草といえば,登場当初の反応は微妙でした.その批判内容が非常に脳裏に焼き付いています.「商品として完成されすぎていて自分でいじる余裕がなく,売れないのではないか」当時の水草の扱いはかなり修業的というか,苦労を楽しむものだったようです.詫び草がベストセラーになって海賊版が世界中で作られ,カップ水草が世にあふれている現状からすると驚きですね.
さて,水草を水中で楽しむという趣味にはかなりそういう,修業的な面があると思うのです.めんどくさいのを楽しむというか.しかしそういう時代は終わりつつあります.できるだけ簡単に,癒しを求めて生き物を飼うのが令和の生き物業界です.
そんな中,割とめんどくさい水草業界が生き残るにはどうすればいいのでしょうか?
突き抜ければよいのです.
これを「突き抜けアクア」と名付けましょうか.
見回してみれば,ビオトープと称する屋外水草栽培はそれなりの市場を確保しているではないですか.アクアリウムの水草をポット植えにして園芸に回す動きも見られます(帰化を強力に推進している感がありますが...園芸の方はあくあのかなり帰化に関して認識が緩いので...).逆に突き抜けもアートとしてありなはずです.水中化できない夏限定の詫び草日本の水草セットが妙に人気があるのはまさに象徴的ではないでしょうか.
さて,今日も我が家の突き抜けアクアからはタイリンオモダカとエキノドルスが咲き,床をヤマサキカズラが這いまわり,ピンネイトが水槽から垂れ下がっております.特に保湿用ケースもいらないですし,CO2切れの心配もなく,水切れの心配も根腐れの心配もないという点で観葉植物よりずっと楽です.というわけであなたの水槽も水中部より水上部の方を大きくしていこう()
そしてワイルドベタあたりをワイルドに入れて,見られればラッキー,そういうのもありなんじゃないですかね.
ってこれ何の話だ?オシャレ要素が全くもって出てこないぞ?
第一弾はたぶん没ですかね…