昔ながらある水草で今ではレイアウトであまり見かけない気もしますが,いい水草です.
流通名 チェーンアマゾン
別名・略称 ヘランシウム・クアドリコスタトゥス
学名 Helanthium bolivianum
海外流通名 Helanthium bolivianum ”Quadricostatus"
分類 オモダカ科
分布 南米
この水草について
Helanthiumの幅が広い方,Helanthium bolivianumの三倍体とされます.少なくともオリジナルは三倍体(カッセルマン曰く)なので,現在流通するものも一応結実するかはチェックするべきではないかと思います.近縁なテネルスに比べて葉幅が広いだけでなく,葉に模様や赤みは入りにくく,綺麗なライトグリーンを保つ傾向があります.しかしサイズは高さ15㎝ほどになり,中景草,小型水槽では後景草として使うべきでしょう.
野生下での生態
Helanthium bolivianumは南米大陸の広域に分布します.熱帯から亜熱帯まで分布があり,野外では湿地や湧水,ブラックウォーター,クリアウォーターの湧水地などありとあらゆる場所に生育します.高pH(8台)でも生育できる水草ながらpH4台の自生地もあり,適応力の高さには驚かされます.
私なりの育て方
非常に適応力の高い水草ながら輸送にはあまり強くないようで,輸入品の場合根や株が傷んでおりそのまま溶けることがしばしばあるので注意が必要です.
水槽以外での楽しみ方
混同されがちな種と見分け方
Helanthium bolivianumは現在,小型の個体群(ブロードリーフテネルス),中型の個体群(チェーンアマゾン),大型の個体群(ラティフォリウス)の3つがファームなどで大量生産され,様々な産地付きの個体群も細々と流通しています.
大型のHelanthium tenellumとの間に混乱が生じており,今後動きがある事でしょう.
私はひとまず,見た目から受ける印象にも近く,かつ様々な分子生物学的マーカーに裏付けられたLehtonen and Myllys [2008] の解釈に従います.