さて,前景草の紹介もひと段落したので後景草に移ろうと思ったのですが...
なんか,レビュー件数の多いものからやっていこうと思ったら萎えてしまう感じなんですよね...熱帯魚水槽でも枯れにくい水草が人気という感じで.所詮水草はお魚の添え物,刺身のつま,みたいな扱いを受けているんだろうなと思ってしまい.
というわけで個人的に面白く,かつもっと注目されていいと思ったものから順にやっていこうかなと思います.
さらに,今回から追加項目としてレア度を入れました.東南ファーム等からコンスタントに同じものが来てホムセンでも入手できるようなものの場合★,国内ファームや組織培養等で生産があり水草に力を入れたホムセンなら入手できる場合★★,時々ファームからきて水草に力を入れたショップなら入手できる場合★★★,僅か数ショップしか維持していない場合★★★★,それ以上の場合★★★★★となります.
というわけで,ゾステレアいいですよ.熱帯魚水槽でも多分OKだと思います.
流通名 ゾステレア ドゥビア
別名・略称 ゾステレラ ドゥビア,ゾステレア デュビア,ゾステレラ デュビア等
学名 Heteranthera dubia
海外流通名 Zosterella dubia
分類 ミズアオイ科
分布 北米
レア度 ★★★★
この水草について
かつては流通があったものの今ではほとんど見向きもされていない水草です.テープ状の葉を互生させながらポタモゲトンのように生育し,高pHかつ硬水でも生育できるどころか,そうした条件の方が調子がいいとのうわさです(当方は低pH,軟水,CO2ありで育成,グングン育っています).CO2なしでも育ったという話も聞きます.見た目からは信じがたいですがミズアオイ科,ヘテランテラの仲間で,花を見ると納得します.
しかしながら見た目が地味で水槽に対して案外大きく,後述するような弱点もあることから現在では流通がほとんど絶え,維持しているところもcharmやSONOアクアプランツファームくらいしか聞きません.もっと流行ってくれ….
野生下での生態
流水に生えます.水上葉は基本的に作らず,常に水のある河川で生育するようです.
私なりの育て方
水草に向かない環境でも育つ種ですが,南米水草に特化したような環境でも育つようです.単に適応範囲がやたら広いのだと思います.
弱点として,鉛巻きで沈めたりすると葉の触れ合ったところから茎が黒く腐りがちです.ミズアオイ科の他の水草と同様,枯れてきたところは真っ黒になり,黒くなった箇所を取り除いて条件を改善すれば復活します.
密植ではなく一本ずつ植え,トリミングは差し戻しによって行います.茎が浮いてしまっていてもそこから下に力強く根を伸ばして根付くので,そこまで心配はいらなそうです.流水に生える種ですが,止水でも成長するようです.ただこういうのは流れにたなびいていた方が美しいと思います.
水槽以外での楽しみ方
これは水槽で楽しむ草でしょう,と思っていたら高城さんの500種図鑑によれば屋外で栽培することも可能なようです.但し凍らない止水に生える草ですので,北に分布があるといっても耐寒性はそこまで強くないようです.
混同されがちな種と見分け方
ポタモゲトンの仲間によく似ていますが,本種の葉は多肉質で中心脈がなく,一様に細かい葉脈が並びます.また,ポタモゲトンと違ってランナー増殖は盛んではなく,さらに差し戻した拍子に枯れるといった困った点もないため水槽でもコントロールしやすいです.他に似ている草は流通していません.
ヘテランテラ属には異形の水生種が3種います.
一つは流水に適応してポタモゲトンそっくりに収れん進化したH. dubia(ゾステレア)
もう一つは止水に適応しケヤリソウそっくりに収れん進化したH. gardneri(ヒドロトリックス)
そして最後が,緩い流れに適応し幼形葉のまま生育する道を選んだ(結果エイクホルニア・ディバーシフォリアそっくりになった)H. zosterifolia(ヘテランテラ)です.
普通のヘテランテラ属はコナギやミズアオイのような姿をしています.