スターレンジはイチ押しの植物です.
なにせコツさえつかめばとにかく育てやすい.
栽培法の開発に時間を要しましたが,若干の変更を経ていくつかの変法を開発するまで至ったので紹介します.
密閉式栽培法 I法
・単に湿らせた(NOT浸水させた)ソイルに挿し木,もしくは横倒しにする.ケースは密封し,根付いてきたら若干通気を設ける
I法に至るまでにかなり時間を要しました.スターレンジを水草と思っており,ソイルを水浸しにしていたためです.スターレンジはソイルが水浸しの環境では根をうまく張ることができず,うまく育たないということに気づくまで何年も要しました.最初は挿し木ではなく,果実を入れて実生ボトル栽培からはじめました.
I法は非常に簡易ですが,2つのトラブルが克服できないため変法を開発しました.
・まず発根するまでの余裕がない場合,そのまま腐る場合がある
・発根して茂らせると中央部から黄変し枯れてくるトラブルが発生する
密閉式栽培法 II法
・発根をカップにて湿らせた(NOT浸水させた)ミズゴケで行い,ミズゴケで成長が失速してきたときミズゴケごと湿らせた栄養系ソイルで埋め込む.
II法は発根を別工程にすることで腐るトラブルを回避し,湿らせたソイルを追肥を兼ねて用いることで殆ど手間をかけずに長期間放置できるようになりました.但し長期間放置するとやっぱり失速するので,失速したら発根からやり直しです.
密閉式栽培法 III法
・II法の植え込み材をソイルから長繊維ピートに変更,液肥スプレーで追肥
経済性に優れる長繊維ピートに植え込み材を変更し,液肥スプレーで追肥することで栽培の効率化と成長のスピードアップを図りました.最初は長繊維ピートを単用しましたが,これは葉が黄変して成長が止まったりと大失敗でした.液肥スプレーの併用が必要なようです.
経済的で失速の気配がない反面,スプレーの手間がかかるので,II法を置き換えるほどではないかなあと.あと失速の原因って肥料切れだったんですね.今更気づきました.(ちなみに,狭い密閉条件でソイルに液肥噴霧すると藍藻がエグイことになることがあるのであまりしたくないです.このへんは長繊維ピートを使う方がいいかなあと)
とうぶんはII法とIII法を併用しつつ,IV法の開発に励みます.