水草オタクの水草がたり.

水草を探して調べるブログです.素人ながら頑張ります.

ミズユキノシタ Ludwigia ovalis

「みんなで販売会」が3/20に迫っているので,販売予定の株を紹介していこうと思います.

第一回はミズユキノシタです.

ただでさえ栽培が他の人に比べて特段うまいとはいえない私が今回持っていく株の中でもひときわショボい,ただのオバリスです.

東日本ではミズユキノシタはかなり稀で,殆ど見たことがありません.西日本に遠征するとよく見かけるので,分布はかなり西よりに偏っているのだと思います.そのため「ミズユキノシタが沢山ある池をみつけた」と昨々年に友人に言われても,いまいち半信半疑でした.そもそも水草の生えている池というだけでも極めて稀で,しかもそれがミズユキノシタとは.アメリカミズユキノシタやセイヨウミズユキノシタの見間違いではないかと正直疑いましたが,案内してもらうと池沿いに沿ってぐるりと,水上水中ともに大量のミズユキノシタが茂っており,本当に驚かされました.

ここでは殆どミズユキノシタ以外の水草が見られず,とても印象的でした.おそらくこれは池が周囲の木々によって光をさえぎられており,弱光でも育つミズユキノシタだけが育っていたのではないでしょうか.西日本でミズユキノシタを見かける際も,半日陰になるところの方が多いように感じます.数本を持ち帰り栽培しています.私のところでは九州で7年くらい前に拾ってきたミズユキノシタも維持しているので,水槽や栽培容器を分けて混じらないよう注意して扱っています.

それにしても,ミズユキノシタは本州でみられる水草の中では珍しく,自生地でも見るからにアクアリウム向きに見えます.事実同種がアクアリウムでもルドウィジア・オバリスとして流通しています.

しかし流通が多いからと言って,普通のルドウィジアっぽい見た目だからといって簡単な水草だと舐めてかかるわけにもいきません.

筆者のところでも手を抜けばしょっちゅう失速し,増殖分を分けたところでも全滅したとの報が.

水中でも育つには育つのですが,手を抜いていると頂芽が縮れて成長が止まったりすることがあり,水面直下を這いまわる状況が最も適しているようです.半日陰を中心にみられますが,栽培では特に光を弱くする必要はなく,屋外でも全日照でそれほど問題ないようです.

(根付いていない場合での全日照は他の水草と同じく危険です.)

 

栽培情報

pH 5~7程度,低い方がいい気がする

肥料要求 多い(が,水質が悪化すると落葉して溶ける)

光量 ふつう(強光だと真っ赤になります)

栽培難易度 3/5 (やや癖がある.しかし一般的な水草栽培条件が揃えば育ち,本種にとりわけ合わせるほどではない)