正直私はアクアリストというには変な拗らせ水草オタクなので、アクアリスト向けの記事を書くという行動自体が変なのですが、やってみる。
熱帯の水中動画にハマってます。その中で、レイアウトに役立ちそうな水草のパターンが見えてきた気がするのでまとめてみます。
※名称は正確なものではなくアクアルートの流通名ベースにしています。
白砂・青系の超クリアウォーター
ラプラタ川、スクリ川など
→ヘテランテラ、ミリオフィラム、バコパ(丸葉系)、バコパ・ミリオフィロイデス、ポンテデリア、ポタモゲトン(P. illinoiensis)、ジャイアントハイグロ、チェーンアマゾン、テネルス、ウォーターマッシュルーム、ナヤス、エキノドルス、ニムファ、ミズヒマワリ(いれちゃダメよ!)
いわゆる「南北アメリカの育てやすい水草」がメインです。ウォーターマッシュルームやポンテデリア、ナヤスあたりは南米のイメージがない方が多いのではないでしょうか。エキノドルスやヘランチウムも、南米かと言われると微妙なグループですね。ポタモゲトン・イリノイエンシスもイリノイというくらいですから北米にも広く分布します。形としてはガシャモクとオオササエビモのあいのこみたいな水草です。カッコいい。
産地を揃える上での注意点として、南米にはなぜかバリスネリアや普通のルドウィジアがいないことが挙げられます。どうしてか全く理解不能なのですが、記録もないんですよね。「南米モチーフにする時、特にクリアウォーターの湧水イメージの際は大抵の北米水草を使える、ただしルドウィジア、バリスネリアはやめとけ」ということです。
酸性域の砂泥底クリアウォーター(上流域、緑系)
スターレンジ、ラジアルヘアーグラス、エレオカリス・ミニマ、ロングヘアーグラス的なもの、突き抜け系のエレオカリス、エグレリア、ニムファ、バコパ・ミリオフィロイデス
スターレンジは水草というより水辺植物の印象ですが、よく映り込んでますね。スターレンジ-エレオカリス群集と言ってもいいと思います。有茎草は少なく、バコパ・ミリオフィロイデスが時々映り込むくらい。
酸性域の砂泥底、やや濁り水
エイクホルニア、レッドカボンバ、イエローカボンバ、ニムファ、エレオカリス・ミニマ、エグレリア、バコパ・ミリオフィロイデス
いわゆる南米水草はこういうところなのかぁはという感じがしました。ちょっと濁ってるくらいがリアルな連中かもしれません。エンゼルフィッシュ等のいかにも酸性好きそうな連中といますが、水草は軟水を好むものの、少しは硬度あった方が調子いいメンツです。
中性域の砂泥底、やや濁り水
ニムファ、エイクホルニア、ポタモゲトン・ガイー、レッドカボンバ、イエローカボンバ、ポンテデリア
ポタモゲトン・ガイーと見られる植物も時々映り込んでいます。カボンバ、エイクホルニア、ニムファは養分さえあればどこにでもいる印象です。
ブラックウォーター(底床落ち葉)
エグレリア、ニムファ、ラージマヤカ、エレオカリス・ミニマ、ラジアルヘアーグラス、スターレンジ、カヤツリグサ類(水没?)、稀にエイクホルニア
ブラックウォーター水域で映り込んでいる水草は少ないです。そもそも林内では日照が足りず水草が育ちにくい、育っても上から大量に落ち葉が積もる、という感じだと思います。
湿地(酸性系)
ルドウィジア・インクリナータ、レッドマツモ、レッドカボンバ、イエローカボンバ、テネルス、チェーンアマゾン、エキノドルス、ニムファ、エレオカリス・ミニマなど
パンタナル〇〇みたいなものはこういうところを好むのかなと思います。酸性系の水草がメインです。
そもそもこういうところを好む連中は水没が続くというより、両生植物的な面が強いのでしょう。
まだ動画では見ぬものの中でおそらくこういうところを好むであろう例を挙げるとピンネイト、パンタナルヘミグラフィス、パンタナルクリスパ、アラグアイアレッドロタラ、アラグアイアレッドクロスあたりでしょう。
最後に、トニナspやケヤリソウ、ラージナヤス、ピンネイトといった「いわゆる南米水草」は殆ど動画で見たことがありません。どういう環境を好むのか気になるとともに、この手の水草の栽培環境が他の南米で見られる水草に向いているとは必ずしも限らないことを示唆していると思います。