水草オタクの水草がたり.

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琉球の水生・湿生植物 ① アゼナ

琉球の水生・湿生植物について、シリーズ的にまとめてみようと思う。

琉球列島はたとえ普通種であっても違和感をおぼえるような種が多く、本州とは似て非なることも多い。それらが単に地理的分布や隔離、または南方の系統、外来系統などの遺伝的違いによるものか、それとも沖縄の赤土という特殊な生育条件などによるものか、それはまだよくわからないことも多い。

 

このシリーズではごくごく普通種を中心に、沖縄の水辺で目に付く植物を取り上げていこうと思う。沖縄で水辺の植物でこれなんだ?となった際に、助けになれば幸いである。

第一弾は、アゼナとする。

アゼナ Lindernia procumbens 

沖縄においてもアゼナは普通種だが、本州程沢山みる印象はない。

むしろアゼナのニッチはヒロハスズメノトウガラシやシマウリクサといった、南方系かつ寿命が長いアゼナ科植物に占められている印象がある。


南方系で見慣れない種ばかり撮影しているし印象に残る…というのはあるかもしれないけれど、しかしやはりそこまで多くない気がする。本州でも水田で見かけるアゼナ類はむしろアメリアゼナやタケトアゼナが多く、アゼナは水田にもいるけれども花壇や道端などでみることも多い。アゼナが本州でも普通種であることは疑いようもないが、それがどれほど数が多いか、本当に代表的なほど多いか‥に関してはやや疑問がある(いる場所のレパートリーでは最大だけれども)。乾燥化が激しい沖縄では常にじめっと湿り気があってかつ日当たりが良く、撹乱をよく受ける…という場所は少なく、ゆえにこのような印象を受けさせるのかもしれない。時期によってもたくさんいる季節があるのかもしれない。

なお、沖縄でアメリアゼナやタケトアゼナをあまり見かけた覚えがない。外来種天国な印象の沖縄だが、あんがい在来が多い面もある。

 

**追記 学名を間違えてdubiaとしていたのでprocumbensに訂正**