前投稿では、根張りを必要とする水草は鉢植えにしてから販売したほうがよいのでは?という話を書いてみました。一部の種、たとえばHygrophila corymbosaに関しては流木に穴をあけて通すだけで固定されるし、その状態から根を張っての生育も可能です。(たとえば、永代熱帯魚のログポット)しかしながら、ログに関してはそもそもつける水草が大柄でないといけない(小型種の場合、作業が繊細で現実的でない)という問題が思い浮かびます。また、素焼き鉢植えも各社が販売していますが、こちらは鉢が悪目立ちするという問題がやはりつきまといます。
そのあたりをかなりクリアしているのが赤塚植物園のミニミニドウベン、ミニミニミロクシリーズで、透明な直径5㎝程度の容器に荒木田土をガッチリ詰め、小型スイレンをビッチリ根張りさせることにより、邪魔にもならず抜けないポットが実現されています。完成された状態では水に入れても濁りがほとんど出ません。しかし、小型スイレン以外についてはもちろんラインナップされていない点に関しては注意が必要です。
3オンスカップは小型かつ安価で、A. P. barnをはじめいくつかの水草店では栽培に専ら用いられているといっても過言ではありません。ビニルポットと同等に安く小さく根の成長がよく見える、あまり美観を損ねないなど数々の利点があるので、私もホシクサ類やニムファ、エキノドルスはじめロゼット水草の栽培に頻用しています。
しかし3オンスカップも万能ではなく
⓵倒れやすい
⓶丸いのでおさまりが悪い
といった問題があり、改善すべきでしょう。
百均で市販されているクリアキューブは一個当たりの価格がやや高い(110円/個)ものの、⓵⓶をクリアしておりある程度現実的な案なので考慮の価値があると思います。
Sサイズのフレーム水槽(今の感覚だとこれが「大型」らしいですよ信じられない)に入れるとなると、こんな感じ。
今いちばん売れているガラス水槽である15㎝キューブ(これで一体何を飼うのだ?)だとこんなもん。
匍匐したりランナーを出す系の水草であれば、自然にランナーがボックスから出てきてそれなりには見えるようになるはずかと思います。また、水槽サイズが小さすぎて、水面からの距離が近くなりかえってCO2供給の問題がおきにくいのも重要なポイントかもしれません。
費用的には…
(用土代¥100+容器代100)×3≒600円。利益削って500円か1000円か。ちょっと大きめの金額になってしまいそうですね…。
ただ、既存の1000円クラスの装飾品より魅力的にできれば勝ちですね。
ではではひとまずここまで。
もっとコスパの良い透明容器を探す旅は続きそうです。