オニバスの改良について述べたがオオオニバスに関しても観賞用目的の品種が幾つかある。
オオオニバス属 Victoriaはオニバス属Euryaleと並んで、最大級の一年草である。オニバス、オオオニバス属ともに葉は直径3mほどになるにもかかわらず、通常の条件下では開花結実後枯れてしまう。両者は形態や生態がよく似通っているものの花の大きさや開花時間は著しく異なっている。しかしどうやら両者は近縁な属であるらしい。
オオオニバス属には最近V. bolivianaが追加されたが、オオオニバスV. amazonicaとパラグアイオニバスV. cruzianaが長らく知られてきた。ザックリいうと、V. amazonicaはアマゾン川のオオオニバスで、パラグアイオニバスはラプラタ川のオオオニバスである。
オオオニバスとパラグアイオニバスの交配種は雑種強勢により育てやすく、オオオニバスのように大きくかつパラグアイオニバスのように発達した縁をもつことから、”Longwood Hybrid"および”Adventure"としてしばしば栽培される。しかしながら一代雑種であり基本的に不稔であるため、戻し交配による新品種の作出もおこなわれている。2021年にも中国で新品種”Dreamer”が作出されたというニュースがあった。
オオオニバスについては下記のサイトが詳しいので参考いただきたい。
栽培についても詳しくまとめられている。