水草オタクの水草がたり.

水草を探して調べるブログです.素人ながら頑張ります.

餌でソイルが泥化する?

面白い事例を目撃したので書いてみようと思う。

 

水草水槽において「ソイルが潰れて泥化する」という話をよく聞く。

有名な現象だが、しかしながら泥化する原因に関してはあまりよくわかっていない。

水圧で粒が潰れるとか、魚の糞がたまった成れの果てだとか、水草の根がソイルを貫通するからだ、などと言われているけれども、本当のところはどうなのだろうか。

さて今回紹介したいのは、友人の水槽であることを最初に断っておきたい。なぜなら当方では泥化を特殊な要因によって起こさせてみたことは数あれど、通常いわれるような泥化を実際に起きる条件に近づけて実験するまでには至っていないからである。もっとやりたいことがあるし、泥化は水草栽培を不可能にする要因ですらないからだ。

最初に断っておくが、彼はとある水生生物を何年も累代している飼育の達人である。

そんな彼の水槽は入れたときよりだいぶ、ソイルの嵩が減ってしまっていた。重量を測っていないので何とも言えないが、ソイルが減ったのはソイルが泥になって粒間に堆積し、体積が減ったためと思われる。したがって泥化の正体は実際に粒が潰れて減っている。小型水槽であるにもかかわらず粒が潰れており、このことから泥化は水圧によるものではないことがわかる。

 彼はこの現象をソイルが”溶ける”と表現していた。あたりまえに起こる事だという。しかも、不思議なことに「餌をたくさん必要とする種を入れているところの方がソイルが早く減る」というのだ。ソイルが潰れる原因は餌ではないか?という発想から、一つの仮説ができあがった。

さて私は「特殊な原因で泥化する」と書いたがこれはpHマイナスの入れすぎである。pHマイナスを入れすぎると特に栄養系ソイルは簡単につぶれる。ミネラルソイルが特に潰れやすいのだが、他の銘柄でも発生するときは発生する。但しこれは、到底魚が飼育できないようなpH、3~4台においての話である。pH5台でソイルが溶けたことは無い。

しかし、底床ではどうだろうか?

底床でも硝化は盛んにおこなわれており、したがって底床は低pHになりがちなはずである。そしてそれが原因でソイルが潰れるのであれば、予想はつく。またイオン交換能の高い吸着系ソイルでは酸を投与しても底床内pHはそう変わらないためにつぶれにくい、のかもしれない。

底床における硝化により底床pHが降下し、それによりソイルが潰れる、という私の仮説にはまだ弱点が多い点は否めない。そもそもなぜpHが下がると粒が潰れるのか?などである。

未熟な思い付きの仮説を投稿して知識を混乱させるのは申し訳ないが、読んでくださった方がそれぞれ色々考えていただける一助となれば幸甚である。