<><><>この記事は書きかけです。コレ最近怪しいよね!来ないよね!といった意見を募集中です<><><>
一般的なアクアリウムプラントでも、最近見かけなかったり消えてしまったものが多い。
最もよくあるのが「よく似た別物にとってかわられてしまう」ことで、大抵の場合は元のものの劣化版のような栽培特性をもち、アクアリストにとって不利益しかない。
ここでは「あたりまえの筈だったが絶滅が危惧されるもの」を扱い、元からコレクターズアイテムなものは扱わない。
今年もいくつも消滅した可能性がある種がでてきてしまっている。中には1980年代から流通が確認できてきたものもあり、ここ直近の水草業界の冷え込みをひしひしと感じさせる。
もしかすると過剰反応のものもあるかもしれないとは思うのだけど、自衛のために少なくとも今の時点で怪しいものに関しては可及的速やかに自分で維持する体制を整えるべきではないかと思う。でないとなくなった後に「比較すらできない」ことになるから…
絶滅
オランダプラント
変異レベルで置換された。
全く見ない。おそらくダッセンにとってかわられた。消滅したのはもうかなり前のことであるらしく、現存する写真も少ない。
タイガーバリスネリア
種レベルで置換された。
レオパードと混同され消滅した。タイガーバリスネリアは葉中央部の色が薄い部分(lacunar band)に縦方向に短い黒帯が入る。レオパードはよく流通する、V. nanaに似た横帯のはいるもの。なおレオパードはV. nanaおよび、V. nanaと何かの雑種の2系統が流通していることが示唆されている。タイガーバリスネリアはアフリカ便だったとの説もあり、正しければアフリカ産V. spiralisかと思われる。
バコパspローライマ
種レベルで2種に置換された。
現在2種類が流通しているが、元々のローライマに特徴的であったとされる葉の強く巻く性質は確認できない。現在流通するもののうちパンタナル似のものはB. serpyllifoliaのようだが、この種は主に南米南部に分布し、ローライマにいるのはかなり疑問である。
のこりはアウストラリスのようである。なお、パンタナルも流通がかなり細々としてしまっている。
パンタナルウェーブハイグロ
種レベルで置換された。
アマゾンハイグロ類のなにかに置換された。置換されたのはかなり前であるらしく現存する個体は確認できない。アマゾンハイグロ類より葉が黄緑色でボコつきが激しい。かつてはかなり注目されていたので現存する写真は多い。
スリーテンプル
変異レベルで置換された。
三輪性で葉が下にカールするツーテンプル似の植物だったが、現在流通するものはツーテンプルと区別がつかないとのこと。
おそらく絶滅していると思うがどこかにあるかもなので要検証。
セイロンヌパール レッド
種レベルで消滅した。
あまりに見かけないので絶滅と考える。現在流通するセイロンヌパールはどれもN. dimorphaだが現存するレッドの写真はN. dimorphaにはみえない。詳細な種は不明。
ブリクサ インディクスレッド
属レベルで置換
ピーシーズの図鑑に掲載されているのはNechamandra alternifolia。今流通するのはBlyxa alternifolia。言葉遊びじゃないんだから。
絶滅危惧I類
バリスネリア スピラリス
種レベルで置換された。
有名だが最近入荷するのはコウガイセキショウモだったりジャイアントバリスネリアだったり、ナナ系のものだったりといろいろ滅茶苦茶。かつて見かけたヌルヌルの本物が見当たらない。水草水槽でなくとも育つためどこかにあると思い、絶滅ではなくI類とした。従来のスピラリスはコウガイセキショウモのように茎が伸びることはないし、葉は鋸歯をほとんど触れずしなやかで濃緑色、ぬるっとした感じがある。コークスクリューバリスネリアでくるものの一部に従来型スピラリスに似た質感を持つものがあるので、もしかしたら…。ただ所謂スピラリスは見当たらない
ニューパールグラス
変異レベルで置換された。
全く見ない。パールグラスと混同されて消滅したとみられる。葉の太さや対性/三輪性の安定性が異なる。生産している業者はあるが、混ぜていない筈なのにパールグラスのようなものが出るため出荷できないとの話も聞いた。枝代わりなどの影響を受けやすかったのかもしれない。持っているショップの話も入手したので絶滅→絶滅危惧I類にランクを変更した。
ポゴステモン デカネンシス
変異レベルもしくは種レベルで置換された。
所謂ロタラ・ヴェルティキラリスで入ったあの豪華な水草は今は見当たらない…。ただ維持しているショップはあるためI類とした。エレクタとの関係性が混乱している。花があっても違いはきわめて軽微で判別は難しく、しばらくは真相は迷宮入りしそうだ。
ロタラ ワイナード
ワイナード県でロタラを採集した方は複数いるとのことで、関西のマニアの間では数系統が維持されているとのこと。トレーサビリティを確保しながら、どのワイナードが…などと議論すべきものかもしれない。
ワイナード○○などと名乗る水草が沢山海外ファーム便などでもたらされたが、カオスになっている。国内ファームのものも色々あってよくわからない。
個人的にはチャームの写真にあるイメージの、きわめて小型で黄色っぽい、トリミングに強くよく匍匐するロタラだが前回購入したのが10年前であるため、いま注文してもそれが来るかはわからない。
ADAのカップのものは育てた限り、以前育てたものとはサイズが似る以外は全く別ものと思う。それはそれで使いでのある水草なので別に、分けて扱うべきだろう。
*現地便のものを維持されている方がいるとのことなので追加加筆。コレクターズアイテムとしては生き残れるかもしれない。
メキシコマツモ
変異レベルで消滅の危機
みない!ただ維持されている方がいるのでI類とする。
ヘテランテラ レニフォルミス
種レベルで消滅の危機
いまやCharmでしか見ない。似た水草はいない。
ゾステレア デュビア
種レベルで消滅の危機
いまやCharmでしか見ない。似た水草はいない。
ブラジリアンフラジャイルプラント
種レベルで消滅の危機および科レベルで置換
いまやCharmでしか見ないが、昨年某店舗で維持されているのを確認した。
なお、Oldenlandia salzmanniiでくる組織培養はバコパ・モンニエリに置換されてしまっているので、組織培養ではなく生のものをちゃんと見て買うこと。
なお、国内に様々な系統がある。
ボルネオリンデルニア
科レベルで置換の危機
Charmでしか見ない。ファームからはバコパ マダガスカリエンシスが来る。
ホワイトドルマリア
変異レベルで消滅の危機
Charmでしか見ない。最近見ない。
イエローバコパ(斑入り)
変異レベルで消滅の危機
ジャイアントバコパの黄変種の斑入りだったはずが、いつのまにか黄変種だけに。もしくはただのジャイアントバコパ?といったものも。そもそもジャイアントバコパの流通はほぼ潰えている。
絶滅危惧II類
ハイグロフィラ・ポリスペルマ(旧来のもの)
変異レベルで消滅の危機
消えたことで有名。ただ、危機感を持って早急に回収し、維持しているショップが数軒思い当たるのでII類とした。
バリスネリア ナナ
種レベルで置換
斑が入らず特に細いタイプ(V. gracilis)はもう見かけない。関西のホームセンターにはまだ入荷するようなので、作っているファームは現存すると考えられる。葉に模様が入るのはV. nana。
ロタラ マクランドラナロー
変異レベルで消滅の危機
見かけないし別物が…。赤くなって細くなるものはなかなかない。同じ名前でグリーンマクランドラが売られていがち。
ルドウィジア ブレビペス
変異レベルで消滅の危機
いつの間にか消えかけている。。I類に昇格も検討。節間はよく詰まるが、最近流通しているものはニードルリーフルドウィジアとの「悪いところどり」になっている。
ニードルリーフルドウィジア
種レベルで消滅の危機
急激にニセモノとの置換が進んでいる。国内ファームは陥落したところが多いが、まだ持ちこたえているファームも確認。東南便も陥落。BIOみずくさの森はまだ本物。
現在流通するものは生育条件の大部分でブレビペス程度に葉幅が広く、かつニードルリーフのように節間が間延びしやすく、かつニードルリーフ並みに虚弱。要するに悪いところどりである。花もニードルリーフに対して花弁が小さく、結実能は一応あるものの多くが落果することを確認済み。何かと交雑したと思う。
テンプルプラント
変異レベルで消滅の危機。
市場で見かけない。コンパクト(ミニテンプル)が生き残っているのが救い…。
セイロンロタラ
変異レベルで消滅の危機。
セイロンロタラもまた、最近見かけない。侘び草くらいでしか…。正直いえば、最近はいるロタラはどれもこれも当てにならない気がしている。
ラガロシフォン マダガスカリエンシス
属レベルで置換の危機。
ケチるとクロモが届く。費用対効果から置換は時間の問題だろう。
エイクホルニア アズレア
種レベルで置換の危機。
sp. サンフランシスコ的な、へんなものが入荷しがち。見た目からするとE. natansに似ているもの。まだ問屋からも本物が来ることはあるのでII類としたが…。
ジャイアントバリスネリア
種レベルで置換の危機。
へんなものばかりきている。V. jacobsiiとみられる赤くなる基部が平たいものが多い。さらにいえば、そもそも売られなくなった。ニュージャイアントとの違いも微妙。
バリスネリア ルブラ
種レベルで消滅の危機
入荷が稀となっているようだ。葉に葉脈に沿った縦方向の黒帯が入る。模様からはV. neotropicalisとみられる。
ドルマリア・コルダータ
種レベルで置換および消滅の危機
Lindernia rotundifoliaのこと。最近見かけない。バコパ・アウストラリスが来たりする。さらにいえば最新版のカッセルマン図鑑で学名が間違って紹介されており、今後さらにカオスになりかねない。
ラージマヤカ
種レベルで消滅の危機
去年あたりに海外便の入荷がストップしてしまった以降見かけていない。
ヒドロトリケ ホトニフローラ
科レベルで置換の危機
最近やすく売られているのはマツバミリオ。
ハイグロフィラ トリフロラ
種レベルで置換の危機
大手ファームの水上葉を買ったらウィステリアだった事案が発生。もう時間の問題だろう。
準絶滅危惧
ロタラ H`RA
変異レベルで置換の危機
優秀なアクアリウムプラントだが最近別物が届くらしい。水上で届いてしまうので対策困難。消滅は時間の問題だろう。
リスノシッポ
変異ないし種レベルで消滅の危機
流通はまだあるが、そもそも注目が集まらなくなってしまっている…。
ツーテンプル
変異レベルで置換の危機
海外ファーム便を中心に別ものが来るようになった。国内ファームのものもかなり品質やものに乱れがある。
キューピーアマゾン
変異レベルで消滅の危機
売れていないので心配、という声を聞いていたが本当に減り始めた気がする。しかし心配している人がまだ結構いるので本当にすぐ絶えるとは思いにくく、準絶滅危惧とした。
レースプラント
種レベルで消滅の危機
そもそもファーム側にちゃんとした生産ができているのかきわめて疑問。
また、細葉か広葉か名前からはあまりあてにならない…。
イエローカボンバ
種レベルで消滅の危機
流通量が著しく少ない。輸入は品質が悪いことが多く敬遠されがち。
レッドカボンバ
種レベルで消滅の危機
イエローカボンバよりは多いがやはりめったに見なくなった。
タイガーロータス レッド
変異レベルで消滅の危機
レッドで頼んでもグリーンが来たりするのがあたりまえになっている。
ナヤス グアダルペンシス
種レベルで消滅の危機
折れまくるタイプとあまり折れないタイプの2種が流通しているようである。どちらももはや正規の流通は途絶え、老舗のアクアショップになぜかある草ということになってしまっている。
ニテラ
此方も同じく、正規ルートでの流通は途絶えてしまっている。