水草オタクの水草がたり.

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ササバモ

<ライト版>

日本最大級の水草で,葉長30㎝,茎の長さはしばしば3mを超えます.長い葉柄が特徴的で流水中でたなびく姿がよく見られますが,湖などの深い水域で生育することもあります.関東平野ではかつて極めてありふれた水草であり,霞ケ浦手賀沼にも茂っていたようですが,現在では水路で時々見られる程度にまで減少しています.

ササバモは適応力が高く,湖でも流水でも生きられ,水質汚濁にもある程度耐性があります.条件により水上葉を作ることができ,水位が変動したり水路が干上がっても生き抜くことができます.こうした特徴をもつササバモですら激減してめったに見ないほどになっているということから,現在の関東平野の環境悪化がどれほどすさまじいものであるかが伺い知れます.

非常に強健な水草ですが世界的にはあまり分布の広くない種で,アジアでしか見られません.また,肥大した根茎や殖芽といった特別な越冬器官をもたないことから寒さにあまり強くないようで,高山ではほとんど見かけず,北海道では稀な種です.

ササバモは他の種と交雑することがしばしばあります.

ヒルムシロとの交雑種はアイノコヒルムシロで,葉はオレンジ色を帯びた半透明となることが多く,またはっきりとしているが縁の波打った水上葉をつけ,不稔です.関東地方では時々みられますが,まだ不明な点が多い雑種と言えます.

ガシャモクとの交雑種はインバモです.印旛沼及びお糸池に生育していましたが,印旛沼の個体群はすでに絶滅しました.その他,工事などで掘り起こされた埋土種子が発芽することもあるようですが,現存する自生地はお糸池のみになっています.極めて珍しい交雑種ながらも強健で成長が早く栽培が容易なため,アクアリウム用によく流通しています.

ヒロハノエビモとの交雑種はオオササエビモで,琵琶湖,富士五湖宍道湖,そして霞ケ浦などに分布していましたが,霞ケ浦の個体群は水質悪化からすでに絶滅していると思われます.オオササエビモに関しては別項で説明します.

センニンモとの交雑種はサンネンモです.センニンモとササバモはしばしば混生するにもかかわらず,交雑種は極めて稀で琵琶湖からしか知られず,琵琶湖でも個体数が少ない幻の水草となっています.