意外にしんどいミズアオイ.
ヒヤヒヤものになることもしばしばですが暫定的な育て方.
入手
種子もしくは子株で入手する.種子の場合は蒔く「本当に直前」まで冷蔵庫で水中に保存し,直前に少しだけ出して浅く水を張った黒土に蒔く.発芽率は高く,常温に戻すとわずか数日でほぼ全部発芽してしまう.
発芽~初期成長
発芽~初期成長が最難関である.
発芽直後はデリケートなため,元肥に頼り葉が3枚以上になるまで待つ.黒土は水深が浅い場合はデリケートな草が腐りにくい性質を持つため,ソイルや荒木田土,ケト土を使うよりも有利な印象を受ける.但し水深はくれぐれも5㎝程度を目安に浅くすること.深くすると腐りかねない.
この時点で早とちりして施肥すると危険である.さらにこの時期に水が足りなくなるのもまた危険.密に発芽してしまった場合はこのうちにリスク分散し,ただでさえ足りない栄養を取りあうことがないようにする.いきなり施肥は早急に大きくなるが,全滅のリスクもある.
水中葉が大きくなってきたら施肥を開始する.IB化成をピンセットで株もとに押し込む.
成長期
子株で入手した場合はそのまま植え付ければ大丈夫である.オモダカ類と違って,意外と移植には強い.
アブラムシとオンブバッタに注意.アブラムシ対策には全日照で雨ざらしにしたほうが良い.オンブバッタは見かけ次第駆除する.
実生株の水上葉が出たら成長に従い頻度と量を多くしてどんどん施肥する.水上葉が出た後は土に埋め込む必要はなく,IB化成をバラバラと撒く.大きくなるにしたがって蒸散量が多くなるので,水位は水上葉を作り始めたら上げる.
開花期~採種
9月上旬まで成長を続けるため適宜施肥する.肥料が足りないと葉が黄色くなったり花がつかなかったりする.
9月中旬に開花,10月に結実する.結実した果実は青いままだが離層が発達し触っただけでぽろっと落ちるので,これを回収する.
他の水草類と異なり放置しておくと親株が腐って次世代が枯れてしまうので,翌年は用土から作り直しが必要である.