カンボジアロックプランツの花の写真が上がっていたので,模式図を描いてみた.水上葉を密に覆う腺毛はオミットしている.
ガクの形状,苞葉の配置,花筒の概形,どれもStaurogyne属であることを示唆する.雄蕊の数をチェックできていないのは残念だが.
中でも下部で葉が対性し上部では互生することをはじめとして,特にS. spatulataに酷似している.
S. spatulataそのものであるとはいいがたいが,かなり近縁な種であると思われる.渓流植物として同種が特殊に進化したものなのかもしれない.
そもそもS. spatulataと呼ばれるものに多種多様な形態のものが含まれているので,再検討が必要とも思われる(形態が極めて可変し,花の構造がみな同じようなものなのが問題….).
アクアリウムで扱われるS. spatulata種複合体はインドのS. spatulataとして流通したもの,オーストラリアのS. leptocaulisとして流通したもの,そしてカンボジアロックプランツが入ると思われるが,もっとあるかもしれない.非常に形態に多様性があり,また水中適性があるものが多いようなので,アクアリウムプランツの新ジャンルを作る可能性もあるグループである.