charmで売れ筋商品は誰でも知っている水草ですが,お手軽価格でも珍しい水草を扱っていることがあります.
流通名 オランダプラントブロード(バース)
別名・略称 オランダプラント
学名 Pogostemon cf.stellata
海外流通名 Pogostemon stellata
分類 シソ科
分布 ?
レア度 ★★★★★
この水草について
バースのこのオランダプラントは現状流通していないですし,そもそもバース便がもう来ていません.**追記 バースからBlyxa sp.キンバリー,Vallsneria caulesensなどと同時期に入荷したとの情報がありました.オーストラリア便のP. stellataの増殖株である可能性があります.
→教えてくださったガタヲちゃんMK-II氏に感謝します.
(そもそもバース便自体がもう幻なのです.こだわりを感じられる良いメーカーで,その逸品は今でもタイガーロータスをはじめ水草マニアのなかで垂涎の的です.)
見つけた当初は元祖オランダプラントか?と思ったのですが違うようで,ダッセンに比べても水上葉の鋸歯が極めて発達するのが印象的です.(元祖オランダプラントは鋸歯が控えめであったとのこと byまさ氏,ガタヲちゃん氏)
元祖オランダプラントに関してはcharmで取り扱いがある無印オランダプラントに対応する気がしますが,そちらも検証を要する感じです.
オランダプラントは昔から流通しとにかく栽培が難しいことで知られてきましたが,2000年代に葉幅がより狭く育てやすい”エウステラリス ダッセン”が流通するようになると急速にとってかわられ,今では「オランダプラント」といえばダッセンのことをさすようになってしまいました.
オランダプラント自体が非常に栽培が難しかったうえに流通した時期は水草栽培技術も未確立だったため,真のオランダプラントが映った写真を見つけることすら困難です.たとえば小林道信の「ザ・水草図鑑」や「水草クラブ」,ピーシーズ2700種図鑑,に出ている写真は旧オランダプラントを映したものと思います.(葉幅がダッセンよりかなり広く,葉が下向きに強くカーブする,葉の付け根に赤紫色の部分が目立つ)728図鑑の写真はちょっと怪しいように思いますが,栽培条件によるかもしれません.少なくとも2010年代以降はオランダプラントらしいオランダプラントは流通していないと思います.
野生下での生態
ミズネコノオの類でしょうから全日照で富栄養な,水位変動のあるため池上部や水田,季節性の湿地などだと思います.ただオランダプラントがとりわけどうか?といわれると難しい面がありますね.多年生ですから日本のミズネコノオとはニッチも異なるでしょうし.
私なりの育て方
把握が漏れており見つけてぶったまげました.スペースに余裕がなくできていませんが,あとあとやらねばなりません.
水槽以外での楽しみ方
混同されがちな種と見分け方
ポゴステモン ”ダッセン”は細葉で葉のカーブが緩く,葉付け根の紫色が目立ちません.簡単に言うと,ピンネイトやデカネンシスっぽい感じなのがダッセンです.この類はみんなP. stellataだと思うのですが,要チェックの要素はある気もします.
ミズネコノオも流通するP. stellataで,こちらは個体群によりオランダプラントに酷似しています.ただ一年草が主体なので,水上で管理した時の挙動が違うと思います.charmの写真で見る限り,オランダプラントブロードの水上葉はだいぶごつく,ミズネコノオのものとはだいぶ違う雰囲気です.
*イエローオランダプラント=ミズネコノオと認識していたのですがここもだいぶ謎が深いです.Hmmm....
ニューオランダプラントはシソクサの類です.草体や花が全く異なります.ニューといいながら昔からある水草ですが,最近レイアウトでよく見かけるような気がしています.紅色できれいで,いい草ですよね.種に関しては見当は付けていますがストックに失敗し証明できていないので現状は割愛します.