カボンバ食わず嫌いしてましたが最近気になってます.でもスペースとりますよね.
予習として現状流通しているカボンバについて.
普通に売っているカボンバ→Cabomba caroliniana var. caroliniana 英名はFanwortです.
但し,商用に売られている系統はかなり形態が豪華で,Cabomba caroliniana var. multipartitaと呼ばれる場合もあるようです.南北米の広い範囲に分布し,白花です.基本的には緑色ですが,カボンバ属として基本的に緑色なのは本種くらいで,実は異質です.浮葉は細長く,多くの特徴が南米のCabomba haynesiiに酷似します.
パープルカボンバ→Cabomba caroliniana var. purcherrima
北米南部に分布するカボンバの紫バージョンです.今のところ南米からは記録されていません.東南アジア便のロージーカボンバももしかするとそうかもですが産地不明ですし未検証.
ちなみにvar. carolinianaとvar. purcherrimaの間に顕著な差はないといわれていて,亜種ですらない間柄です.(たとえばWain, R. P., Haller, W. T., & Martin, D. F. (1983). Genetic relationship among three forms of Cabomba. J. Aquat. Plant Manage, 21, 96-98.)
ベレンレッドカボンバ→おそらくCabomba haynesii
本種と思われるカボンバが薄ピンク色の花を咲かせており,葉の基部に赤黒いポツポツがあり,浮葉は細長いという写真が出てきたので,恐らく本種はブラジルを中心に分布するCabomba haynesiiでしょう.C. carolinianaと酷似していますが本種は基本的に赤系統です.というか南米のカボンバはC. caroliniana以外基本的に赤いようです.
レッドカボンバ→殆どはCabomba haynesii 頻度不明ながらCabomba aquatica(広義)が混じる?
C. haynesiiは葉が3輪生であることと葉の第一分岐が3であること,C. aquatica(広義)は浮葉が楕円形であることが特徴的です.C. haynesiiは赤花,C. aquaticaは黄花が多いようです.
イエローカボンバ→Cabomba aquatica(広義)
楕円形の浮葉と黄花が特徴です.もしかするとC. aquaticaの隠蔽種とされてたC. schwartziiかも.
ではでは.