水草をやっていると「これとこれは全然違う仲間なのにそっくりな形をしているな」というものによく出会います.今回はそう言った例について触れてみようと思います.
0.対生・互生・少数の輪生
水生生活には適応度が低いタイプだと思います.このタイプには育てやすいとされる水草が多く含まれますが,増水をしのぐための一時的形態であるように思います.水田や湿地に生えるものはCO2要求量が多いものばかりですね.
1.多輪生の細い葉をもつもの
水中に適応してくるとだいたいこんな葉を出すようになる気がします.しかし,このパターンまではだいたいCO2添加が必要ですね.
オオバコ科
・Bacopa myriophylloides
・Hydrotriche hottoniflora
・スギナモ
Ludwigia inclinata verticillata
ミソハギ科
・ミズスギナ,リスノシッポ等の細葉系Rotala
シソ科
・Pogostemon erectusなどなど
・Heteranthera gardnerii
アゼナ科
Lindernia brachyphylla
Vallisneria rubra
マヤカ科
Mayaca fluviatillis
(類例:ホシクサ科: Eriocaulon setaceum)
この辺りは特に多い印象を受けますね.Rotala, Bacopa, Heteranthera, Eriocaulon,Vallisneriaなどなど,水生種を多く含むグループは大抵,このタイプを一回は試しているように感じます.
2.輪生で分岐した葉をもつもの
ここまでくるとかなり水中適応を極めているような.
オオバコ科
Bacopa reflexa
キクモなどLimnophila属の一部
アリノトウグサ科
Myriophyllum spp.
(類例:スイレン科 カボンバ属)
所謂金魚藻型ですね.有茎の沈水植物としては完成形に近い形状なのだと思いますが,構造上達成するのが難しいのではないかと思います.1.のグループからより良い効率を求めて発展したタイプだと私は思います.
ロゼット・小松菜状
水上ではありふれた形ですが意外に少ないです.不思議.
オモダカ科
エキノドルス
オテリア
あたりかな.
ロゼット・針状
所謂ウニ型.なぜか水草には多いんですよね...なぜだろう.
ホシクサ科のほとんど
ヒダテラ科
カツマダソウ科
スブタ属
ストラティオテス属
オオバコ科
Littorella属
ハリナズナ
イトキンポウゲ
などなど.
水中での表面積を稼ぐにはいいのでしょうか.だったら糸状にした方がいいと思うのだけど…