水草オタクの水草がたり.

水草を探して調べるブログです.素人ながら頑張ります.

Wolffia arrhiza

また熱帯魚店で、でかいミジンコウキクサをみつけた。

前回の大きなミジンコウキクサ(Wolffia columbiana)はどこから入ったのかいまいち不明瞭だった(候補は1つしかないのだが、肝心のその店でそれ以降見かけたことがない)ので、今回は本腰入れて育てようと思ったが…

なんか違う…?手触りが何かコロコロしてない。カクカクとした角を感じる。いわれてみれば見た目も少し違うような・・・?

妙に艶々しているし、若干細長い。

横から見ると、上面がやや平らになっていて、上の一層は緑色が濃く、下は薄い。

中央の分裂しかかっている個体などは横倒しになっているので、上下極性がW. columbianaに比べて非常にはっきりしている様子が見て取れると思う。

サイズはW. columbianaよりさらに大きく、0.8~1.5㎜×0.6~0.9㎜ほどである。

やはり細長いというほどではないし、上から見ても全面が緑の濃い部分というわけではない(すなわち、最大直径は水面ではなくその直下にある)、そして1.0㎜を超えていることからWolffia arrhizaではないかと考える。

この種もまた、アクアリウムで随伴することはほとんど知られていない。

世の中には一体何種のWolffiaがアクアリウムに紛れてひっそりと流通しているのだろうか。興味が尽きない。面白い!!!

(個人的にはWolffiaもいいけれど、ここまで色々見れそうならばいっそ、Wolffiellaが見たい。芸術的な種がいくつかあり、一度は見てみたい水草リストに含まれるものもいる。どこかに紛れていないかなあ???)

”有機酸必須論”について

2020年代の流行だろうか、”水草水槽には有機酸が必須”というものがある。私も流行の一端を担ってしまった感があるので申し訳ないのだが…。

あくまで私は「コスパがあまりにも悪いアクア用品を使わずに水草水槽をやるために」有機酸を使って代替する方法を述べたのであって、アクア製品を使ったうえで有機酸が必ずしも必須かどうかについては、必ずしもそうではないと思っている。

水草水槽において有機酸に期待される要件はキレート効果なわけで、それはソイルに含まれる有機酸であれ、水草用添加剤に含まれるEDTAであっても同じ効果を狙って、同じようなものを入れているからだ。

 

フィールドで水草を探すことが多い者として、思うことがある。石や砂だけの場所…(ガレガレな場所と言ったりする人もいるが・・・)に生える水草はきわめて少ない。耐性を持っているように見えるのはオオカワヂシャ、クレソン、コカナダモ、オオカナダモの4種類だけである。ポタモゲトンやホザキノフサモは基本的にダメで、そういったところに流れ着いてもいずれは枯れてしまう。バイカモは大量のCO2供給と低水温なら生存しうるように思うが、ふつうは見ない。ミズハコベはいけたりいけていなかったりと、微妙なところである。

とにかく、アクアリウムで使われる水草の親類・・・所謂水田雑草の類がそういった場所で見つかることは皆無であって、そうした種を砂礫単体で何のトリックもなく育てることはそもそも無理なのだというのは納得がいく話である。

ここで、ガレガレな場所から外れて、砂礫に有機質が混じるようになると様々な水草が出現する。最初はポタモゲトンなどから始まり、平野に来て水田の泥などの流入がでてきて、なおかつCO2濃度の高い湧水などがあれば水田雑草の類もよく出現する。アクアリウムプラントとして扱われる水草に近縁なキクモ、キカシグサ、ミズマツバ、マツバイなどといった種類がよく見られるのは「平野の、砂礫の間に泥が詰まったような流れの緩く水温の高い湧水域」にほぼ限局している。

 

こうした野外での状況のどこを模倣するかというのが問題で、泥が詰まっていることが重要なのか、水温が高いのが重要なのか、水流が緩いのが重要なのか、大量の肥料が必要なだけなのか…などと、問題は色々と出てくる。

ヨーロッパにはこうした水田雑草の類(日本の水田雑草は熱帯のサバナ気候の水草の北限分布ともいえる)の分布が薄いようであるし、なかなか確立に苦労したのではないかと思うが、幸いにしてヨーロッパにおいて水草栽培技術が先に進歩したおかげで、水草栽培にはどうもEDTAで鉄イオンなどをキレート化することが必須らしいぞ?ということが確立されていく。

「理想的な淡水水槽」 9.3.2. それぞれの水草に適した肥料 - Dupla Japan Official Blog

EDTAにたどり着いたのは農業分野からだと思われるが、結局のところEDTAというのは「人工で安定しており微生物に勝手に分解されない有機酸」である。

これを添加した「ガレガレの底床」で栽培がうまくいくことのであれば、重要なのは泥が詰まっていることでも水温でも流れでもなくて、眼に見えない有機酸だったのだということになるだろう。

日本ではADAのパワーサンドをはじめとして、底床に有機酸そのものを追加する文脈でも発展が進んだと感じている。その代表例がアマゾニアだろう。

アマゾニアの成功とそれに続く様々なソイルの出現は水草の栽培を容易にした一方で、何が重要なのかを見えにくくさせてしまった感がある。企業としてはその方がありがたいかもしれないが、結局のところ2010年代にかけて日本とヨーロッパのアクアリウム熱が冷めていくなかで謎の、効くか効かないかよくわからない液体が大量に売られている…というカオスへと収束していってしまったように思う。

事実、こうした大量の液体「栄養素」(肥料ではない)のどのくらいが効果あるのかは甚だ不明なのが現状で、片っ端から同じ条件で検証される必要はあるだろう。そもそも。法律の都合で水草用「肥料」を製品化することが困難である以上、添加することで水草がメキメキ育つ!といった単純な効果を見せることはどの製品にとっても、難しいことである。したがって効く製品も他の要素(要するに水槽内のN, P, K総量だ)との合わせ技でゆっくり効かせなければいけないし、効く製品であったとしても効果を実感しにくい。

こうした混乱の中で、園芸用肥料の方がましでは?と試す動きが活発化したのがここ3、4年だと思う。するとたしかにN, P, Kの補充には効くし、アクアリウム用の謎の液体群に比べても格段にスピードが速くなるのだが、何かを間違えると全く動かない、藻類だけ爆発する…といったことに悩まされるようになる。そういった中で有機酸を添加すればだいぶましになるぞ?という実践例が出てきて、結局ジェネリック・パワーサンドに戻りつつある・・・ような気がする。(EDTAは個人では買いにくいし、アクア製品を買おうにもいったん園芸用品の安さを知ってしまうとアクア製品の価格がいかに異常かを思い知らされてしまうので、もう戻る気が起きないのだ)

さらに、ソイルによって非意図的に有機酸を添加することが日常化してしまった以上、年月が経つとその効果が薄れて水草が育たなくなる。そこで有機酸を添加するとたしかに育つようになる。となるとやはり有機酸は必須では?という気が起きてくる。

またまた追加して、砂礫とソイルの違いは何なのか?という方針から突き詰めても、結局有機酸だろうという結論に行きつく。そして砂礫に「肥料をほとんど含まない有機酸」としてピートを追加してみると、やはり水草が育つようになる。やはり有機酸が必要だと確信する。

そういったうえでの”有機酸必須論”だと思う。

まあ砂礫単用で水草が育たないのは野生からみても自明に明らかである。

その解決手段がどうも有機酸などのキレート剤らしい…というのは確かなのだが、そのために堆肥を入れようが、キレート剤配合の液体栄養素を入れようが、結局は同じことなのだろう。

かつてのアクアリストは砂礫にピートなどの腐植質を入れるのを頑なに嫌ったふしがある(「水草のすべて」などを見てみても)。また、底床内に混ぜ物がしてあると差し戻しなどの管理が非常にしにくい。(ADAがほとんどピンチカットしかしないのも、パワーサンドを使う有機酸方式だからでは?と思っている)それを前提としたうえでの最適解は、やはり底床に影も形も残さないキレート剤の添加だろう。

いっぽうで、急激な育成とリセットを繰り返す昨今の「サイクルも代謝も早い」アクアリウムにおいてはリセット時のコストが破格に安いという面でバーク堆肥やピートモスなどを使ってみるのはありだろう。自生地に近いスタイルというのも魅力であるし、低コストなので始めやすい。

結局のところ、水草アクアリウムというのは高くつきすぎる。もしくは、それを高すぎると感じるほどに、日本人が貧しくなったのかもしれない。東南アジアにおける、昨今の水草栽培への力の入れようを聞くに、後者のせいな気がかなりする。

Wolffia columbiana

北米~南米に分布する大型のミジンコウキクサ属。

去年の秋ごろに購入した水草に混入しており、日本のミジンコウキクサとは別種と直感したので1年ほど注目して育てている植物である。

草体には何の特徴もない。まさに何の特徴もないのが本種の特徴である。絵を描くとしたら、「丸かいて終わり」である。そして、この「丸かいておわり」なところこそが本種最大の特徴であるらしい。


一年ほど育てているが、サイズなどには顕著な変化はみられない。草体は長径0.7~1.3㎜、短径0.6~1.0mmといったところで、草体に上下極性がろくになく、水面上に出る部分は球形の草体の頂点部分のみである。

Wolffia属のうち、このような円形に近い、縦横比1:1程度の植物はW. arrhiza, W. cylindrica, W. globosa, W. columbianaであるようだが、W. arrhizaは水面に接する表面がやや平らになり光沢を帯びた緑色になることでこの個体とは異なっているし、のこりの2種は0.6㎜を普通超えないようだ。また、最大直径は水面より明らかに下の部分にあるのも特徴的である(W. arrhizaは水面直下)。以上から本種をW. columbianaと判断した。

 

さて、W. columbianaは南米および北米に分布するミジンコウキクサ属で、本種がアクアリウムトレードで(少なくとも付随植物としても)流通しているという話は聞いたことがない。どこから持ち込まれたのか、日本国外でも流通しているのか、それとも日本において南米などからの熱帯魚に付随して持ち込まれたのか・・・(北米からの熱帯魚、水草輸入は少ないため)興味は尽きない。

 

さて栽培についてだが、本種はWolffiaの中でも特に育てやすく、一般的な熱帯魚水槽に浮かべておけば勝手に増えると思われる。やや硬度のある環境を好むらしく、ソイル水槽ではうまく増えてくれず、珪砂などの水槽のほうがよく増える。ミジンコウキクサに比べると魚に喰われにくいようで、最初の数がそれなりにあればエンドラーズやヤマトヌマエビとも共存可能である。増殖力はウキクサとしては鈍いようで、思ったほど増えてくれない…バンバカ殖えて水面を埋め尽くすくらいになってほしいのだけど。

 

ところで、他の種のWolffia…おそらくW. angustaを水槽で見かけた覚えがある。あからさまにツヤツヤで草体は細長く、とても変わっていたので記憶に鮮明なのだが、なかなかまた出会えない。探しているところである。

 

W. columbianaらしき植物を他の熱帯魚店でも最近見つけたので購入してみたが、何か違うというか、こんどはW. arrhizaである可能性が捨てきれないのでしばらく増やしてから観察しようと思っている。

世の中には面白い水草がまだまだたくさんあって、楽しむ余地はいくらでもあるのである。

Otteliaの一種

とあるアクアショップにて、正体不明の水草を購入した。お客様から頂いたのではないかとのことであるが、水槽内で実生増殖していたこともありほとんど”生えてきてしまった”といったほうが近かったものかもしれない。

さて、一見したところ見た目は「アマゾンオテリア」として流通する、白花の植物に見える。もしそうだとしたら相当な「あたり」なのだが、いまいち自信を持てない。そもそも、アマゾンオテリアとして流通する白花の植物がどの種に相当するかはよくわからない(高額すぎて調べていないのと、高額だけに市場でのインパクトがでかいので触れたくない)。

よく似たものは「O. ovalifolia」としてバース便からも来ており、いまのアマゾンオテリアはこれなのでは?という憶測もなされている。ただオバリフォリアはあくまで浮葉植物なので、可能性は低いだろう。白花ではあるが…。

 

 

 

 

花柄断面 

仏炎苞(CookがSpatheと書いているのでそう訳した)に2翼しかなく、おそらく両性花と推測されること、沈水性のまま成熟すること、葉の基部は緩やかに葉柄に連続すること、仏炎苞は側扁すること、花柄には翼をもつことから、この個体は「おそらく」O. ulvifoliaと思われる。

O. brasiliensisとO. ulvifoliaは極めて近縁で酷似しているが、花柄の翼の有無および心皮数(O. ulvifoliaではふつう6、O. brasiliensisではふつう3)、雄蕊の数(O. ulvifoliaでふつう6に対しO. brasiliensisではふつう9~16)などの違いがあるようだ。この辺りは今後観察せねばならない。ちなみに花の色に関してはO. ulvifoliaには白花もいることが知られているが、O. brasiliensisでは黄花とされる。但し、色の異なる個体がいる可能性は否定しにくい。

 

ひとまず現状ではO. ulvifoliaの可能性が高く、O. brasiliensisの可能性もいちおう視野にいれつつ、次の開花で花弁の色と雄蕊の本数を確かめたいと思う。

なお、一般に流通する「アフリカンオテリア」や「ギニアンオテリア」とは葉の色あいや模様がだいぶ異なっており、正体が確定して以降も分けて扱わねばならないだろう。

アフリカの広域に分布するO. ulvifoliaには複数の隠ぺい種がいることが知られているが、それらの整理はまだまだ先の話になりそうであるし、この時点ではなかなか突き詰めることができない。「なんか模様がほぼない緑のオテリア」以上の何かにするのは難しい代物かもしれない。

ポタモゲトンの栽培に関して

今回は最近アツい(???)ポタモゲトンの育て方について書きます。

この方法ですべてのポタモゲトンが育てられるわけではないですし、種によって環境の好みがかなり異なるので一概には言えませんが…アクアでよく流通する種に関しては対処可能かなという気がします。

 

ポタモゲの栽培は個人的にはかなり苦手で、雑種がカオスなこともありこのグループ自体に忌避感すら抱いていた私でしたが、ようやくある程度安定させて栽培できるようになってくると好感度も上がってきました。

制御が難しい、というかほぼ制御不能水草ですが、水草自体の美しさとしてはかなり、光るものがあると思います。

栽培もとても簡単です。なのになぜ苦手にしていたかというと・・・

この仲間は「セオリー破り」なところがあるので、ふつうの水草のつもりでうまくとうまくいかないことがあるためです。

 

この記事は私のように

「書いてある通りにやってもポタモゲトンが全然育てられなかった」

人に向けての記事です。普段から育てられる方は普段通りの方法で育ててください。

 

セオリー破り、と先ほど書きましたが具体的には・・・

・ソイルが嫌い

・ピンチカットにも差し戻しにも植え替えにも弱い

・根をなかなか出さないくせに根と地下茎が重要

という3点です。

 

要するに、熱帯性水草を栽培するうえで基本的に好まれる環境や管理を嫌うのです。

逆に、ただの熱帯魚水槽に入れてほおっておいた方がよく育つこともしばしば…。

変な奴らです。ただ、ポタモゲの好む環境を揃えてやれば、CO2なしでもへっぽこライトでも硬度の高い地域でも水槽を緑で覆うことができるのです。

アヌビアスミクロソリウム、バリスネリアあたりしか選択肢がないような水槽でもポタモゲトンが考慮に入ってきます。

また、ただ水草が茂っているのを楽しむのもよいものです。

ポタモゲトンはそれだけで美しいですから。

 

というわけで、栽培が容易なポタモゲトンに関して、育て方を開幕から載せていきます。

コレです。

ポタモゲトンの栽培設備(ヒロハノエビモ、ガシャモク、センニンモ、インバモ、オオササエビモ、ササバモ、ヤナギモ、ガイー、アイノコイトモなどを想定)

砂にしっかり根を張らせてしまえば、観賞魚を入れることも全く問題ないですし、エビなどの食害にもそこまでデリケートではない種が多いです。

観賞魚用の設備が最低限あれば水草の森を楽しめる」のがポタモゲトンの魅力でしょう。

 

 

 

 

 

1.差し戻しはするな!できればカットもするな

差し戻ししたポタモゲトン ルーケンス×10本のうち、10日後に根が出ていたのは3本のみでした。しかしこれでも「差し戻ししてもOK」な部類のポタモゲトンで、ポタモゲトンの差し戻し成績としてはとてもマシな部類です。

ポタモゲトンは制御されるのを嫌う草です。

特にミネラル不足に陥りやすいソイル環境では一度のカットがしばしば死に直結します。したがって、放置してのびのび伸ばすのが最も良いです。

好適な環境ではカットしても問題ない種もあるのですが(ガシャモク、インバモ、ヒロハノエビモ、エビモ、オオササエビモ、ヤナギモなど線形ないし糸状の葉をもつ種、センニンモ、ヒロハノセンニンモ)、やや外れた環境でもよく育っているように見えてうっかり切ってしまうと枯れることがよくあります。

入手したら水面に浮かせて発根させることを非常に強くおすすめします。立ててしまうと根もランナーも出にくいためです。ランナーと根が出たらそのまま底まで突き刺さるまで様子をみるか、そっと底砂に植え込みます。

カットした際も同様に、根を出させてから植え付けるか、根の出ている部分でカットして植えなおすべきです。

制御して切り詰めて楽しむ「並びたて(レイアウト)」も良いですが、自然に広がっていく水草の森を楽しむのもいいと思います。



2.新品ソイルより砂+有機、あとは鉄

ポタモゲトンは根をなかなか出さないくせに、根に依存します。植え付けた後、初期は色が抜けたような、白っぽい葉をだしますが根を張るとしっかり色がついてきます。

また、この仲間はソイルで栽培するとかなり気難しい印象を受けますが、砂+有機を意識するとかなり楽になる印象です。

ソイルでも実績がある地域・水質の方ならいいのですが、水質や地域によりソイルに挿したところから溶けていくことが多く、一般の有茎草が元気に育つような新品の吸着系ソイルで特に顕著です。これが先述した根の出にくさと合わさるともう最悪で、植えただけでロストしてしまう…という失敗経験を植えつけることになります。気にならないといっている方もいるのですが、当方ではかなりの毒性があるように見えます。これはおそらく、ソイルのイオン交換が悪さをしているのではないかと思っていますが、はっきりしたことは不明です。

さらに水道水の水質にもよるのでしょうが、使用し続けた劣化ソイルではさらに成績が悪化することがしばしばあります。(関東の東半分で吸着系ソイルを使った際など)この場合刺さった根が片っ端から溶けていってしまい、こうなると根本的な対策が困難です。(但し、使い古しのアマゾニアは問題なく育つようです。理由は不明)

要するに、ソイルを使った場合ろくなことが起きないです。最近までこの属の栽培をきわめて苦手としていましたが、単に「ソイルを使ってしまっていたから」という一点が原因だったといま振り返ってみると思います。

砂単体でもあまりうまくいかない場合が多いです。うまくいくこともありますが、所謂「砂利の熟成」が必要になり、面倒です。

そのため、有機質と鉄分をあらかじめ底に敷いておき、砂で上から覆土します。

有機質への依存度は他の水草よりむしろ高いくらいだと思います。自生地でも群落に流れてきた破片が引っかかり、根元に枯れた腐植がため込まれている様子や、一見したところ砂利底に見えても掘り起こすとかなりの量の腐植が出てくることがしばしばです。

鉄に関しても赤さび色になるような鉄に富む環境にみられることも多く、野外でもしばしば根に鉄が沈着して赤さび色になっています。また、鉄が多い水域では水がかなり濁っていてもポタモゲトンが生育していることが多く、耐陰性にも強く影響していることが想像されます。

腐植や鉄、肥料を砂に混ぜ込むと水質がひどいことになるし見た目が汚いので、砂で分厚く覆土します。根への依存度が高いので、追肥は底床肥料だけで十分です。当方では鹿沼興産のバーク堆肥を薬用のカプセルに詰めて根本に埋めて使っています。どうせポタモゲトン水槽は差し戻ししないのでそれでOKです。

実績のある砂としては珪砂、津軽プレミアム、スプリングウォータープレミアム、富士砂、左官用の川砂利などが挙げられます。屋外栽培では試験的に、川砂にカキガラを混ぜて育てるのも試しています。少なくとも問題はなさそうです。

砂利底床に関してはぼのぼのさんの記事

水草水槽を1年以上長期維持するのに適した底床とは?|bonobono_armor

により詳しく、この方法で栽培がやや難しい種を含む様々なポタモゲトンが育てられるとのご報告もいただいているので、合わせてお読みください。

 

3.ライトは貧弱でもOK。

多くのポタモゲトンが弱光に強いです。

専ら湧水性のものを除いて、かなり濁った水域や深い湖底から生えてくるのがみられます。一般的にアクアリウムで使われる水草が生える水深は数センチから深くても50㎝と言ったところですが、ポタモゲトンは透明度が高い場所ならば3m以深まで生育できます。一年中底が見えないような濁った水域でも、棒やアンカーを入れると採集できて驚かされる場合があります。このような環境にも生育できるため、光に対してかなり寛容な種が多いようです。貧弱なLEDではダメなものも勿論あるでしょうが、沈水性の種で水草用LEDではまったく足りない、という種はいないでしょう。

 

4.フィルターも貧弱でOK。水替えで対処

ポタモゲトンは大きな水域(湖など)や流水に生えるため、水が入れ替わる環境を好みます。フィルターなどで水が動くのもまあ良いのですが、正直ひじょうに貧弱、ないしまったくの止水でもよく育ちます。フィルターで時間稼ぎするよりも水替えに励んだほうがよいようです。水質立ち上げの時間短縮にはなりますが…そこはむかしながらの種水を貰ってくる、他の水槽から最初だけ水を移植、などでよいでしょう。

 

5.CO2添加もなくてOK。pHにも寛容

ポタモゲトンの多くは重炭酸イオンも使えるので、CO2添加のない環境でも急速に育ちます。重炭酸イオン≒KHなので、半ば硬度を吸って育っているようなものです。(軟水を好まない一因かも)もちろん水生植物はみなCO2の方が利用効率がよいので、CO2添加があるにこしたことは無いのですが…なくても育つのは間違いない事実です。

pHにも寛容で、弱アルカリ性の水域でも育ちます。というかポタモゲトン自体が光合成によりpHを上げるので、昼間のpHがとんでもないことになっていることが…。pH11までは見たことがあります。しかし育ちます。少なくとも育てやすい種に関しては、pHには寛容です。pH6~9の間なら問題ないでしょう。

水温に関してもそこまで暑さに弱いとは思っていません。

夏場の水温は30度以上は好まないとは思いますが、ほかの水草より特別弱い気はしません。ただし、細葉系とヒロハノエビモは暑さが苦手そうです。

 

6.栽培に向いたポタモゲトン

日本のポタモゲトンは全種および既知の全雑種を触ったことがあります。研究中のものおよび保護されているものに関してはここで取り上げることはできませんが、代表的なものに関して述べてみようと思います。

各記述は流通する系統をベースに書いているものと、採集栽培したものについて書いているものがあります。

・採集したものは市販品よりも栽培が数段厄介な場合がある

・同種だからといって栽培難易度が同じとは限らない

ことにご注意ください。

データのあるものに関しては角野(1982)から水質データを引用、加筆しました。

Kadono, Y. (1982). Distribution and habitat of Japanese Potamogeton. The botanical magazine= Shokubutsu-gaku-zasshi, 95, 63-76.

pHは日内変動が大きいため、最高値をとるとみられる10時~16時のデータです。水槽での比較の際は正午ごろのpH極値と比較しうる値といえるでしょう。

 

ヒロハノエビモ

深い湖を好む種です。

日本産ポタモゲトンの中では珍しく、差し戻ししても安定感があります。ほぼアナカリス感覚で育てられます。ただしソイル環境の弱酸性の軟水を「嫌う」ので注意!

水質 pH7~10

CO2添加 不要

照明 弱くても可

推奨底床 砂 ソイル非推奨

ピンチカット いちおう可 但し草姿が乱れる

差し戻し 可

 

自生地の水質データ(角野, 1982より)

pH 6.5-9.7 (中央値7.5)

アルカリ度 0.18-1.19 meq/L  (中央値0.60) 

Ca2+ 2.65-77.75 mg/L (中央値7.77)  

Cl- 4.0-1230mg/L (中央値18.8)

導電度 48-9800μS (中央値139)

 

 

 

インバモ、ガシャモク

平地の富栄養な止水域を好む種です。

どちらも日本の水辺からはほとんど姿を消してしまった種ですが、定評のあるように栽培下では頑丈で増殖品がよく流通します。ただし、インバモはそれなりにランナー依存性が強いので差し戻しよりは浮かせて発根を待ち植え込んだ方が得策です。ガシャモクはヒロハノエビモほどではないですが挿し木します(発根率は低く時間もかかる、後述)。この二種はソイル環境や高水温に耐性があり、さまざまな条件で育ってくれるかと思います。

水質 pH6~10

CO2添加 不要

照明 弱くても可

推奨底床 砂 ソイル可

ピンチカット いちおう可

差し戻し 避けるが吉

 

オオササエビモ

湖沼の止水域を好む種です。

名のある大型湖沼では大抵本種が優占してしまう、最強のポタモゲトンです。肥料豊富な環境を好むため水槽でフルのポテンシャルを発揮させるのは難しいのですが(されても困る)、そこまでのサイズを狙わないのであればインバモに準じる栽培の容易さでしょう。また野外のサイズ感だとかなりうざったるいのですが、水槽で矮小化させると美しいものです。

水質 pH6~10

CO2添加 不要

照明 弱くても可

推奨底床 砂 ソイル可

ピンチカット 避けるが吉

差し戻し 避けるが吉

 

ヒロハノセンニンモ、フジエビモ

深い湖の深場を好む種です。

センニンモとその雑種は多くが陰性水草のような性質をもっていて、低光量でほかの水草が育たないような環境でもみられます。(湖などでは浅いところがオオササエビモなどに占領されてしまいますが、その根本でひっそり生えています。)

硬い茎をもち成長は遅いのですが、粗悪な環境でも枯れにくい性質を持ちます。ペットボトルに茎を入れたまま忘れて、部屋に転がしたまままる一年以上放置しても生きているほどです(ごめん)。根もランナーも出すまで時間がかかりますが、転がしておくとそのうち成長をはじめます。

水質 pH6~10

CO2添加 不要

照明 弱くても可

推奨底床 砂 ソイル可

ピンチカット いちおう可 ただしリカバリ遅い 

差し戻し 避けるが吉

 

センニンモ、アイノコセンニンモ

深い湖の深場を好む種です。

栽培や頑丈さはヒロハノセンニンモ/フジエビモに準じます。アイノコセンニンモや、全国の湧水河川に広くみられるセンニンモ”のような”植物はある程度ソイル耐性があり成長もそこそこ速いです。湖の厳密なセンニンモはちょっと難しいというか、遅い印象が。根依存性は低いですし頑丈なのでいいのですが…。

水質 pH6~10

CO2添加 不要

照明 弱くても可

推奨底床 砂 ソイル可

ピンチカット いちおう可 ただしリカバリ遅い 

差し戻し 可能

 

自生地の水質データ(センニンモ 角野, 1982より)

pH 6.1-9.7 (中央値7.5)

アルカリ度 0.18-1.24 meq/L  (中央値0.55) 

Ca2+ 2.65-19.56 mg/L (中央値8.11)  

Cl- 4.0-617mg/L (中央値14.8)

導電度 36-1430μS (中央値110)

 

ササバモ、ポタモゲトン ”マライアヌス”、ポタモゲトン”ベトナム

平地の湧水河川や湖沼などに生育する種です。河川や湖沼でみられるササバモと、ササバモとしてアクアリウムで流通するもの(”マライアヌス”および”ベトナム”)は葉先の形状や葉の質感などに差異があり、何らかの雑種ではないかと私は考えています。どちらも砂水槽で栽培は容易で、Co2なしでもよく育ちますが、ランナー依存性がきわめて強い種です。特に何か条件が足りない条件下(硬度(ミネラル)、CO2、栄養など)でトリミングを行うと最悪枯れるので注意が必要です。(特にササバモ!)

またササバモは調子に乗るとCO2添加のない水槽ですら葉長40㎝ほどになるので、それを踏まえて楽しむ必要があります。水面にとぐろを巻かせてどこまで大きくできるか楽しむのも乙なものです。

水質 pH6~10

CO2添加 不要

照明 弱くても可

推奨底床 砂 ソイル可

ピンチカット 環境により不可になりうる

差し戻し 避けるが吉 

 

自生地の水質データ(ササバモ 角野, 1982より)

pH 6.8-9.2 (中央値7.9)

アルカリ度 0.41-2.08 meq/L  (中央値0.72) 

Ca2+ 9.50-28.06 mg/L (中央値14.35)  

Cl- 9.2-678mg/L (中央値14.5)

導電度 82-2400μS (中央値132)

 

 

sp. 新潟、ツツヤナギモ

水路で採集したアイノコイトモのようなものです。典型的なアイノコイトモではない気がするので、この名で呼んでいます。ツツヤナギモも(少なくとも栽培している系統では)栽培環境は準ずるもので、一般的な水草水槽でも育てやすく扱いやすいポテンシャルがあります。

うちではかなり増えるのでショップを訪れた際などにもっていっています。関東圏のショップではそのうち目にするようになるかもしれません。ランナーや根への依存性が低く、成長もCO2を主に使うように感じます。ふつうのソイルを使った水草水槽にかけらをひっかけておけば育ちますし、トリミングにも耐性があり、差し戻ししても何ら問題がないです。ランナーをあまり出さないので、場所を制御しやすいのもよいでしょう。

これらは湧水河川でCO2がふんだんに供給される環境で生育するもので、要するに水草水槽の環境に近い条件で良く育つ種です。また根への依存性が低いので、「他の水草にひっかけて植える」方がよく育ちます。

逆に、砂の硬度をあげたポタモゲトン向けの環境をあまり好まない印象を受けています。注意。

水質 pH5~7

CO2添加 必要

照明 強 (アクロTriangle×1程度)

推奨底床 ソイル

ピンチカット 可 

差し戻し 可

 

ヤナギモ/アイノコイトモ/ポタモゲトン ガイー/市販のオクタンドルス

平野の湧水の影響を受ける富栄養水域の種です。

水草水槽に向いた軟水環境にするとうまくいかないことが多いです。中途半端に硬度が上がってしまった水草水槽だとよく育つことがあります。草体が大きい分要求する栄養量が多く、栽培下だとひどく矮小化することが多いです(特にヤナギモおよびヤナギモ類似雑種!)。そして矮小化させてしまうとリカバリがなかなか。。。

ガイーは着状態も原因のひとつでしょう。成長が速いぶん、環境変わった際の丈夫さに欠ける印象。根への依存性が低く、差し戻しに耐えるのがよいところですが…。うまく導入さえできればsp.新潟やツツヤナギモに近い扱い方ができると思います。

水質 pH6~10

CO2添加 不要

照明 弱くても可

推奨底床 砂 ソイル可

ピンチカット 可

差し戻し 避けるが吉 

 

自生地の水質データ(ヤナギモ 角野, 1982より)

pH 5.3-9.1 (中央値7.1)

アルカリ度 0.11-1.62 meq/L  (中央値0.62) 

Ca2+ 1.28-29.33 mg/L (中央値11.62)  

Cl- 7.4-5790mg/L (中央値15.1)

導電度 26-16200μS (中央値174)

 

7.ポタモゲトンと一緒に育てられる水草

エクストリームな環境で育てるようにみえるポタモゲトンですが、結構色々な水草が同じ環境で育てられます。

・マツモ

マツモは水質の立ち上げなどの面でもお勧めです。根を張らず競合が少ないこと、マツモは切って捨てても問題ないので水槽内の水草量のコントロールがし易いことが理由です。

・クロモ

・カナダモ類

・ラガロシフォン

・ナヤス

このあたりの沈水性トチカガミ科は好む環境がだいたい同じなので良く育ちます。ソイルが苦手なのも共通です。

・パールグラス

・エキノドルス

・ニムフォイデス ミニマ

・ゾステレア ドゥビア

このあたりも同じ環境で育てられますが、エキノドルスはpH9~10を超えると枯れはしないものの成長が鈍るので注意が必要です。

ごく簡易な方法でいいのでCO2を添加すれば、ヘテランテラやルドウィジアなど、もっと多くの水草が育てられるでしょう。

 

 

 

おまけ.栽培が難しいもの

ミズヒキモ類(ホソバミズヒキモ、コバノヒルムシロ含む)、イトモ、ツツイトモ

殖芽をすぐ作って休眠してしまうため栽培は難しいです。しかも作ったが最後起きてこないことが多いため、非常に厄介です。しかも無尽蔵に殖芽を作って水槽中にばらまくので、産地管理も困難になります。なお、イトモはこれらに比べるとかなりマシです(休眠性および殖芽が大きく回収しやすい、止水への耐性)。ツツイトモもかなりましな方ですが、ランナーで飛んでいく、休眠する、殖芽が飛んでわけがわからなくなる…といった点は共通します。

自生地の水質データ(ホソバミズヒキモ 角野, 1982より)

pH 5.7-9.3 (中央値6.9)

アルカリ度 0.06-1.62 meq/L  (中央値0.44) 

Ca2+ 0.48-77.75 mg/L (中央値6.41)  

Cl- 3.1-1640mg/L (中央値11.4)

導電度 15-5130μS (中央値91)

 

自生地の水質データ("P. pusillus" 角野, 1982より)

pH 6.5-8.9 (中央値7.6)

アルカリ度 0.20-1.93 meq/L  (中央値0.62) 

Ca2+ 2.49-25.09 mg/L (中央値6.81)  

Cl- 3.6-249mg/L (中央値14.0)

導電度 27-909μS (中央値119)

エビモ

本種は適応水温の幅が極めて狭く、そこから外れるとすぐに休眠する性質を持っています。殖芽は大きく体力もあるので起きてこない…事案は少ないのですが、狙ったときに育ってくれないのです。系統によりかなり性質に差があるようなのと慣らすことも可能なようなので、やってみる価値はあると思います。

 

自生地の水質データ(エビモ 角野, 1982より)

pH 6.3-9.6 (中央値7.4)

アルカリ度 0.27-3.05 meq/L  (中央値103) 

Ca2+ 3.86-101.8 mg/L (中央値12.87)  

Cl- 3.1-5790mg/L (中央値16.2)

導電度 55-16200μS (中央値161)

 

エゾヤナギモ

本種はデリケートで、栽培は厄介です。夏場の富栄養で急激に成長するものの腐敗に弱い…という北方の湿地に生える草らしい挙動をしてきます。葉も茎も硬いが脆く簡単に折損してそこから腐ること、地下茎を欠くことも栽培を難しくしている原因でしょう。

当方では何度も導入を試みているものの、いまだにうまくいったことがありません。

 

自生地の水質データ(エゾヤナギモ 角野, 1982より)

pH 6.5-8.0 (中央値6.9)

アルカリ度 0.37-2.32 meq/L  (中央値0.59) 

Ca2+ 4.65-48.18 mg/L (中央値7.49)  

Cl- 4.0-238mg/L (中央値18.7)

導電度 70-787μS (中央値95)

 

エゾヒルムシロ、ササエビモ

デリケートな個体とそうでない個体の差が激しいようです。育てられる個体はそこそこ育てられるのですが、やはり簡単とはいいがたいです。CO2依存性のようで、試した限りではアルカリに寄る環境では育たなかったり溶けたりしました。砂水槽で底床施肥+CO2多めなどの環境ではそれなりにいけるでしょう。(当方ではソイル水槽の中に砂の鉢植えを入れることで対処)エゾヒルムシロは北方系ですが水溜まりのような場所にも生え、高温にはそれなりに耐性があります。

 

自生地の水質データ(エゾヒルムシロ 角野, 1982より)

pH 6.5-8.6 (中央値7.2)

アルカリ度 0.26-1.93 meq/L  (中央値0.53) 

Ca2+ 2.81-19.13 mg/L (中央値5.29)  

Cl- 4.1-249mg/L (中央値20.5)

導電度 33-909μS (中央値107)

 

ヒルムシロ、オヒルムシロ

浮葉性のものは光要求性が高く厄介です。しかし屋外鉢では育てやすいのでそうすることをお勧めします。ただし両種とも個体差がかなりあり、育てにくい系統はひじょうに苦労します。育てやすい系統は水鉢に赤玉やソイル、荒木田土などを入れて植えておけばよく育ちます。ソイルは使い古しでOK。浮葉のついた浮葉性の種はあまりソイルの悪影響を受けないようです。

 

フトヒルムシロ

好む水質が特殊でいまいちうまくいきません。今後の課題です。

 

その他おすすめしないもの

珍しいポタモゲトンはいくつかあるのですが、栽培が難しいものが多いようです。

特に下記のものはやめておいたが無難でしょう。

ノモトヒルムシロ・・・巨大なくせに折損と腐敗に弱くデリケート。たとえ育ってもまったくもって美しくない(個人の感想)。

ホソバヒルムシロ・・・北方系かつ低水温性かつ巨大。種小名からして「高山の」。

ナガバエビモ・・・種の保存法指定種(国内希少野生動植物種)で採集してはいけない。海外の報告では水温25度を超えると枯れるとのこと。要するに渓流魚のような管理を要する。そもそも巨大で水槽に入れるサイズではない。

 

 

水槽備忘録

実家の60㎝水槽をリセットしました。

ついでに色々入手した草を植えてみたので、備忘録として…

 

アポノゲトン ロンギプルムロスス

"Aponogeton longiplumulosus"

Aponogeton longiplumulosus H.Bruggen.

入手元 ADAみずくさの森 アクアフォレスト新宿店にて購入

ADAのロンギプルムロススです。幅狭めで強く波打つタイプです。以前に開花しており、紫花なのでA. viridisではないことは確認しています。今は絶版ですね。組織培養パックのまま何か月も放置されたり、CO2切れてそのままにされたり、劣化ソイルに悩まされたりと色々ありましたがしぶとく生き抜いております。が、まったく殖えません・・・。

 

アポノゲトンsp. バンメトート

"Aponogeton sp. ‘from Buon Ma Thuot, Vietnam‘ "

Aponogeton cf. lakhonensis

入手元 Charm

謎のAponogetonです。葉柄が長く非常に鈍頭な印象を受けます。今回初導入で、初見での印象にすぎませんが、Aponogeton lakhonensisではないかと思います。

インドシナのAponogetonはA. robinsonii, A. eberhardtii, A. lakhonensisの三種ですが、前二者は同種の可能性が高いです。なお、国内で流通する”A. robinsonii"は厳密にはA. eberharditiiに見えます。少なくともこれらではないですし、見た目の印象がインドのA. natansに極めてよく似ていることからしてもA. lakhonensisではないかと思います。アジアのAponogetonの中ではlakhonensisが最も見てみたかった種なので、開花が楽しみです。何とか増やしたい…。

 

細葉レースプラント

"Aponogeton bernerianus" 

Aponogeton madagascariensis (Mirbel)H. Bruggen.

入手元 Waterplantslover

休眠してしまっていましたがリセット直後から目覚め始めたようです。嬉しいですね。なんとか繁殖させたいのですが…うまくいっていません。今後の課題です。

 

アポノゲトン リギディフォリウス

”Aponogeton rigidifolius”

Aponogeton cf. rigidifolius

入手元 Charm

リギディフォリウスとして入手したものですが正直何なのかよくわかりません。A. rigidifoliusの特徴は⓵匍匐する根茎 ⓶扁平で細長い葉ですが、これまで栽培条件が悪かったために⓵の特徴を納得がいくほど確認できていないためです。今後しっかり育てて検証すべきでしょう。

 

エキノドルス スバラトゥス ポインティリーフ

”Echinodorus subalatus `Pointy leaf`"

Aquarius subalatus (Mart. ex Schult.f.) Christenh. & Byng

入手元 Waterplantslover

2023スリランカファーム便です。エキノドルスは熱帯の熱帯雨林性の種こそ至高と思っているのでスバラトゥスはよいですね。実生もとっているのでそちらも早く植えつけねば…。

 

エキノドルス AZ-1110-26RS

”Echinodorus horemanii `AZ-1110-26RS`"

Aquarius uruguayensis

入手元 アクアセノーテ

うちで唯一のホレマニー的なものですね。

 

テネルスsp. レッド

Helanthium sp.

入手元 A. P. Barn

 

ミカワスブタ

Blyxa leiosperma

入手元 自家採種

何代も累代しているものです。とくに特徴がない凡庸な個体群ですが…そこそこ赤くなります。寒さで枯れるのももったいないので取り込みました。

 

エリオカウロン ブレビスカプム

”Eriocaulon breviscapum ‘MARAYATOOR‘”

入手元 Charm

正直ウォータリーアイズと全く見分けがつきません。同種なのでそりゃそっか。どちらも頑丈でいいですね。

 

ゴイアススタープラント

Eriocaulon modestum

入手元 Charm

私は栽培苦手なのですが案外こちらの水槽では長持ちしていました。この機に大型化してくれるといいのですが…。

 

ラビットイヤーロータス ゴイアス

”Nymphaea oxypetala `from Goias, Brazil`"

入手元 魚工房

ふつうのラビットイヤーロータスよりだいぶ小型な気がしていますが、この機に本気を見せてもらいたいですね…。

 

ニムファ ペルーマルドナード

"Nymphaea sp. `from puerto maldonado, Peru`"

Nymphaea amazonum

去年生産した芋を沈めています。根が出てきました。

 

バルクラヤ ロンギフォリア レッド

”Barclaya longifolia `Red`"

Barclaya longifolia 

しれっと数株に増えていました。油断すると死ぬので油断禁物…特に植え替え直後。

 

ヒメガガブタ ‘姫千鳥‘

”Nymphoides cristata `姫千鳥‘”

Nymphoides cristata

越冬のため取り込みます。

 

エイクホルニア ナイジェリア2017

Eichhornia natans

入手元 アクアセノーテ

リスク分散です。CO2なくても劣化ソイルでも育つのを確認済みで、最も丈夫なエイクホルニアだと思いますが油断は禁物です。本当に死にかけると浮葉出します。

 

アマニア セネガレンシス

Ammannia senegalensis

入手元 アクアショップユウハ

 

ネチャマンドラ アルテルニフォリア(雄)

Nechamandra alternifolia

入手元 Charm

久しぶりにリベンジ。また以前みたいに水槽一面に茂らせたい…。切っちゃいけないんですよね。

 

マヤカ

Mayaca fluviatilis

入手元 ホムセン(クオレファーム)

初心忘るべからず。最初期に好きになった推し水草は育てておきます。好きな水草はマヤカと胸を張って言いたいので…。

 

ロタラ ナローリーフ ラトナギリ

入手元 Waterplantslover

スウィンドゥドゥルグ的なようわからんやつ。rotundifoliaとmacrandraの雑種な気がしています。

 

ポゴステモン メンメン

Pogostemon quadrifolius

入手元 Charm

細々生きていたので救出。スターティングプラントとして期待。

 

ラージリーフハイグロ

入手元 永代熱帯魚

ツーテンプル

入手元 永代熱帯魚

テンプルプラント グリーン

入手元 永代熱帯魚

ハイグロフィラ・ポリスペルマ

入手元 ADA侘び草

昔ながらの古典的なハイグロがなんだかんだ一番良いとおもったのでまとめて。

 

ニードルリーフルドウィジア

入手元 永代熱帯魚

花も水上葉もL. arcuataらしい個体だったので育てます。古典こそ至高。

 

ハイグロフィラ サリチフォリア スリランカ便

Hygrophila costata好きなので1本だけ入れてしまいました。

 

インバモ

入手元 永代熱帯魚

なんか違和感があるので期待。インバモではあります。

 

パンタナルグリーンカボンバ

できれば手元でやりたいけど他のカボンバと混ぜたくないのでここに…。

 

ヒドロコティレ ミニ

地味に触ったことなかったので…。

 

ヘテランテラsp. パラグアイ

第二のニューラージパールグラスになるか。少なくともニューラージパールグラスよりはるかに育てやすいです。

 

クリプトコリネ ピグミー(スリーパドマ)

要するにウィリッシイですね。

 

ラゲナンドラ ケラレンシス(インボイス

アクアセノーテにあった大きめの水中向きラゲナンドラです。水中適性が殆どないようにすら思うADAやスリーパドマのものとは全くの別物のようです。

 

レッドファイヤーモス

入手元 セルバス亀戸店

水草と害藻の狭間…。

 

カタシャジクモ

地味に増えてました

 

マロンフラスコモ

そういえば植えていたのを思い出し…食害がひどいですが死んでいないようです。

 

 

 

 

サイアミーズフライングフォックス

コケとりの費用対効果的にはサイアミーズフライングフォックスがいちばん優れているのでよく使っています。黒髭ゴケの駆除によく使われていますが、真価を発揮するのは糸状藻類です。エビが全く食べないと思ったら是非お試しを。

入荷状態が悪いことがあり痩せこけた個体はそのまま死ぬことがあるので、すこし大きめの個体をごく少数(できれば1匹、多くても2-3匹)入手した方が即効性もあり失敗しにくいです。あとすこし大きいサイアミはショップさんも持て余していることがあるのもいいですね。

最初に数匹入れるとやはり藻類食の魚らしく、まる一年もたつと喧嘩を始め、弱い個体が飛び出して一番強い1匹が残ることがしばしば…。なので大きめを1匹入れるのが良いと思います。

さて、そんなこんなでメインの60cm水槽を支配している個体がかなり太ってきてしまいました。長さが伸びてきてもいいと思うのですがひたすら縦横に膨らんできています。

この水槽には餌を少なくともここ1年半はやっていないので、藻類だけでかなり太る様です。この水槽は有茎草が全体を埋め尽くしているので、ほとんど遊泳スペースがないせいだと思います…。。。時々ショップさんで目にする、巨大でかっこいい姿を飼育下でも楽しみたいと思うこともあるのですが(魚としても結構好きな部類なのです…雑魚感が)、うちの環境では厳しそうですね。

 

 

ちなみに、ヤマトヌマエビは低pH環境に入れると藻類そっちのけで水草ばかり食害し、何の役にも立たない場合があること、低pHではすぐ死ぬこと、人工生産ができていないこと、本来の寿命が15年以上はある(「すぐ死ぬ」状況が発生するのはあまりにおかしい)ことなどから使っていません。pHと硬度の高い水槽で使うものだと思います。

低pH低硬度を保つべき水草水槽ではサイアミの方が優秀です。さらに言えば、コケとりなしで管理できるようにするのが最善ですね。